エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

【19】名刺文化は消滅してほしい

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こんにちは、手塚規雄です。

フリーになってから考えが180度変わったものがいくつかあります。その1つに名刺交換があります。社会人なりたての時には持つだけで嬉しくなった名刺。現場が変わる度に名刺交換していたサラリーマン時代。その時には特に何も感じなかった名刺交換ですが、フリーとなってからは

「名刺交換して意味あんの?」

と思うことが増えました。

その主な理由は

・名刺交換する相手がお互いの連絡先をすでに知っている

・名刺を渡しても連絡する事もされる事もない

・名刺を処分するのも手間がかかる

・名刺作るお金が無駄になる

・個人情報がだだ漏れになる

・名刺交換を断る人がけっこういる

という点です。

 

1:お互いの連絡先を知っている

私は仕事関係で人に会う場合、まずはメールのやりとりから始まります。そうすると相手のメールの最後には会社名、住所、役職、アドレス、電話番号があります。それで連絡先はバッチリです。もちろん私も会社名、住所、アドレスを載せています。そうすると名刺交換をする意味あるの?という状態になります。それに気が付いてからは、個人的に今の世の中には合っていない気がします。

 

2:名刺を渡した相手からの連絡なんて来ない

職場以外の場、たとえばセミナーや講演会などで名刺交換した相手と連絡を取り合ったことありますか?私はありません。そもそも後で連絡したい相手がいるなら名刺交換でなく直接連絡先を聞いてしまう事ばかりです。それを思うと名刺交換はしょせん社交辞令。社交辞令にモノを使うのも微妙なきがします。あと名刺だけかき集めてスパムをバラまく変な人もたまーにいるので、注意したほうがいいでしょう。

 

3:処分が難しい

名刺は個人情報がてんこ盛りです。以前、とある営業さんが「誰か紹介してください。もしダメなら持っている名刺を下さい」と言ってきたとんでもない人が居ました。もちろん名刺を渡しませんでしたが、もし渡してしまったら個人情報保護法の観点から大問題です。個人情報なので処分するのにも気を使うので、あまり貰いたくもないモノになってしまいました。サラリーマン時代に貰い溜まっていた名刺は独立時にすべて破棄しましたが、その時にかなり苦労した思い出があります。

 

4:経費がかかる

独立すると名刺も自分で作ることになります。ネットで安い業者さんを探すと相場は50枚でだいたい2000円~4000円程度。1枚40円~80円の経費となります。ろくに使われない名刺に1枚それだけのお金を使うのもなんだかなあ、と感じる事が多くなりました。ケチケチするな!と言われそうですが、名刺交換する相手に50円玉を毎回渡しているのと同じ感覚と考えると、どう思いますか?

以前普通に名刺交換した時に、工夫がない名刺はお金の無駄だ!という話をされた方がいました。その方の名刺はクーポンにもなっていました。最近はそういう名刺も多くなってきました。営業用として名刺を作成している方にとっては必要経費であり、その経費以上の売上を作れる。そういった名刺なら有効だとは思います。私は1年に10枚使うかどうかなので営業戦略上でも向きません。

 

5:個人情報が知らぬ間に流出していく

サラリーマンの場合、情報として漏れるのは会社名と役職と会社のメールアドレスと名前だけです。しかし独立すると名刺に書かれる住所は大抵の場合自宅になります。そして電話番号も自分の携帯電話。仕事用と個人用に分けてもいいのでが、電話が来たら仕事用だろうが個人用だろうが取ることになるのは変わりません。幸いなことに自宅に変な営業が来たことはありません。

しかしダイレクトメールや営業の電話が来ることはあります。個人情報が漏れた原因は名刺ぐらいしか考えられません。あと名刺のアドレスにスパムが来るようになりました。こちらはそれに気が付いてからはスパム防止策を打つようになりました。

 

6:名刺交換を断る存在がいる

独立する前は聞いた話があるだけで実際に出会ったことがありませんでした。でも独立後には想像以上に出会いました。実際に断る人はどんな方なのかというと、社長さんや役員さんといった社内でも決済権を持つ方は名刺交換を断ります。やっぱり個人情報の対策と経費の観点から交換したくないという建前。本音は「お前はまだ信用できん」というものです。建前の部分も本音には違いないのですが、その理由として初対面の相手には気をつけている事もあるのでしょう。たしかに変な売り込みをする営業はウザいからね。

 

こういった理由で名刺文化って無意味だなあ、と思うことが増えていきました。その結果、私自身も今では「あ、今名刺切らしていて…」と断るのが多くなってきました。普通に考えると名刺交換しないとは無礼なヤツだ!と思うかも知れません。でも名刺交換したくない理由というのも明確に存在しています。絶対に名刺交換しないとダメな空気があれば名刺交換しますが、そもそも私がそういった場に出ることがほとんどありません。

 

この考え方は多数派ではありません。世の中には多くの名刺管理のアプリケーションが多く存在し、次々にリリースされていきます。それだけ世の中には需要があるからです。それを作っているエンジニアに文句を言うつもりはありません。しかしその名刺管理ソフトを使っている人は、名刺や管理ソフトに振り回されている気がします。名刺コレクターの人は名刺を何のために集め、何のために管理し、どのように活用しているのか疑問です。私には名刺コレクターは人脈がある人間を装って、「俺ってスゴイだろ!」と言っている人にしか見えないので、そういう人間はとても苦手だし嫌いです。

Comment(4)

コメント

ksiroi

多重派遣の場合に、仲介する会社の保身のために名刺交換をさせないパターンってのもありますな。
頭越しにやり取りさせるのが嫌だからとか。

匿名

あの名刺交換の不思議な儀式はなくなってもいいと思います。
テーブルの上にキレイに並べたりw
打ち合わせの後に、後日連絡を取りたいなって人に名刺をいただけますか、でいいと思う。

tazi

写真入りの名刺は顔を思い出せるのでありがたいです。
文字だけの名刺は記載されている通り、不要な場合が多いですね。
本当に名刺が必要になったのは100人に1人くらいです。。。

JICA

名刺交換も年賀状と同じで形式的なものですよね

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