蘭の社内SE奮闘記(6)
私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!
名古屋支店に到着して、さっそく武田先輩に会いました。先輩はユーザーからのクレーム責めで顔がこわばってましたが、ホワイトボードに以下の図を書き説明しました。
武田 「新しいハブにPCをつないだ場合は、レスポンスが早いのに、ユーザーのPCが接続されているハブにPCをつなぐと、レスポンスが異常に遅いんだ」
蘭 「これは新しいハブの設定を変える必要がありますよ。東京でサポートに確認したんです。設定方法は聞いてきたので私がやりますよ」
武田先輩も疲れていたらしく「とにかく何かやらないことには改善はありえない」 と思ったのでしょうか……しばらく考えた末に結局、私の意見を飲みました。
私はLANをたぐって、L3スイッチの3番ポートが新しいハブの1番ポートに接続されているのを確認し、マニュアルに書いてある手順で、新しいハブの1番ポートを100Mbpsに設定しました。
それからユーザーのPCでping のレスポンスやファイルの転送速度を測定し、正常な状態に復帰したことを確認しました。
先輩に作業が完了したことを報告すると、急に明るい表情になり、「さすが織田さんはネットワーク・スペシャリストだね」と褒めてくれました。
私は東京本社に帰ってから数カ月間、ネットワーク機器の資料を調べ、導入業者にコンフィグを送ってもらい、ネットワーク機器の設定確認をしました。
そして、20支店もある会社すべてのL3スイッチやサーバ室のハブのポート設定を、エクセルにまとめました。やってみてわかりましたが……設定が違うポート間での接続がなんと多いこと!
同じ支店なのにセグメントごとにファイルサーバがあるなんて変です。1つのファイルサーバのディスクで十分まとめられるのに……なんて思っていました。でも、こんなネットワーク機器の設定では、セグメントをまたぐとまともなレスポンスでファイルサーバにアクセスできない!
だからと言って、20もある支店を全国行脚して、ハブのポート設定するなんてイヤです。
「早くイケメン新人が入ってこないかな。彼にハブのポート設定作業を頼んで一緒に作業しよう。それまで黙ってよう」
と、心の中でひそかに思っている今日この頃です。
THE END