蘭の社内SE奮闘記 VM編(2)
私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!
現在、仮想サーバ導入業者の真田さんと打ち合わせ中です。
私は真田さんがホワイトボードに書いた図をじっと見た。そうか、今までのバックアップLAN以外に、イメージバックアップのLANセグメントが必要ということでしょうか?
蘭 「イメージバックアップサーバとバックアップサーバはバックアップLANで接続されてますが、これはどういう目的ですか?」
真田 「イメージバックアップサーバで、ゲストOSのイメージをディスクに取得します。ただディスクなんで、災害時のために定期的にバックアップサーバを使ってテープにバックアップする必要があるのではないかと……」
月曜日から金曜日までの夜間は通常のバックアップを行っています。イメージバックアップをテープに取るのは、昼間か土日が適当だな、と私は思いました。
普通のバックアップLANと同じで社内LANと通信するわけではない!だから適当なIPのセグメントで問題ない!
武田 「織田さん、イメージバックアップ用のLANのIP何にするか決めてくれない?」
蘭 「はい」
武田 「僕は仮想サーバのディスクサイズの見積もりをするよ」
その後何回か真田さんと打ち合わせをしました。もともと伊達課長はサーバ障害に備えて、仮想サーバ2台を買うことを想定してました。そのために1Gのハブを3セグメント分、つまり3つ追加することになりました。社内LANセグメントに接続する仮想サーバのNICポートは、念のため2つ用意することにしました。それにしても、仮想サーバ用のハードってNICたくさん使うもんだなあ。そして仮想サーバの発注……。
一カ月が過ぎました。大きな段ボールが次々に運ばれ、そのうち業者が来て設置作業が行われた。次の日からは真田さんがエンジニアを数人引き連れて、仮想サーバの設定作業が行われた。設定作業の最後の日に武田先輩は真田さんより仮想サーバの操作方法の説明を受けていた。
数日間、武田先輩は真田さんからもらったマニュアルを見て仮想サーバの操作方法を習得していた。
武田 「織田さん、ゲストOSをインストールしてみたんだけどPCからpingが通らないよ。なんでだか分かる?」
私は、仮想サーバにpingを実行してみた。レスポンスは帰ってくる。武田さんの仮想マシンのコンソールを見てみました。
蘭 「へ~、仮想サーバでこのコンソールでゲストOSの画面まで見れちゃうんだ。ゲストOSのネットワークの設定を見てみますね」
ゲストOSのネットワークの設定はDHCPだったのです。サーバとしては固定IPにしたいので、IPアドレスをネットワークアダプタの設定しました。
蘭 「仮想マシンのNICとゲストOSってどうやって通信してるんですか」
武田 「う~んと、この画面で分かるんじゃないかな」
私は、「なるほど!」と思ってしまいました。画面には、仮想サーバのNICと仮想スイッチというものが表示されていた。ゲストOSと仮想スイッチのポートを正しく接続すればいいんだ。「あれっ、武田先輩のインストールしたと思えるゲストOSがバックアップLANのセグメントにつながっている」これじゃダメなはずだ!
蘭 「武田さん、ゲストOSのネットワークアダプタの設定画面はどこですか」
武田 「ここでゲストOSの設定をするから・・・これだな」
蘭 「これはバックアップLANの仮想スイッチのポートだから……プルダウンに社内LAN用のポートがあるか調べてみます」
私はプルダウンメニューの選択肢に社内LAN用のポートを発見しました。
蘭 「武田さん、そのポートに設定してくだい」
武田は、ポートを変更したら、OKボタンをクリックし、ゲストOSを起動した。そしてpingテスト。
武田 「織田さん、うまくゲストOSにpingが通るようになったよ」
蘭 「よかったですね」
私はホワイトボードに以下の図を書いて武田さんに説明しました。
(続く)
この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。