蘭の社内SE奮闘記 DB移行編(3)
私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!
前々回からのSQL Server移行の続きです。私はマイクロソフトのサポートに電話してみました。
蘭 「SQL Serverでデータ移行のテストをしたのですが、データベースは移行できているのに、ジョブやログインが移行できないんです」
サポート 「システムデータベースはリストアしましたか?」
蘭 「システムデータベースって?」
サポート 「masterデータベースはリストアされましたか?」
蘭 「はっ、マスターデータベースって???」
サポート 「それでは、メールでSQL Serverのシステムデータベースのリストア手順を送ります。システムデータベースをリストアしてから他のデータベースをリストアしてください」
私はサポートの人の言うことが、その時点でわからなかったのですが、SQL Serverを確認したところ、確かにmasterとかいうデータベースが存在していました。これってなんだろう。サポートの人から送られてきたメールを読みました。「masterデータベースはシングルユーザーモードでリストアします・・・」
メールの意味はよくわかりませんでしたが、とにかくその手順通りやってみることにしました。そうしたらジョブやログインまで、元のSQL Serverと同じに再現できたのです。武田さんに報告しました。
武田 「そうかあ、システムデータベースをリストアしないとだめなんだ」
蘭 「そうみたいですね。手順書書いときますよ」
そしてSQL Server移行当日を迎えた。手順書を確認しながらではありますが、リストア作業はスムーズに進みました。
蘭 「リストアがすべて完了しました。データベースもジョブもログインも新サーバーにちゃんと存在してますよ」
武田 「よ~し、テストしてみよう!」
武田さんはアプリケーションを実行して、実際に動作するか確認してみました。
武田 「あれ、アプリケーションが動かない!」
蘭 「そんな!」
武田 「SQL Server Enterprise Studioで確認してみよう。えーと、サーバー名は何だっけ?」
私は武田さんに新しいサーバーのコンピュータ名を言いました。
武田 「何?それじゃまずいな。コンピュータ名を古いサーバーの名前に変えなくちゃね」
たくさんのアプリケーション・プログラムのデータベースサーバー名の変更するのは大変です。今回の移行では、サーバーは新しいサーバーに変えても、サーバー名は変えない!と武田さんは決めていました。私は新しいサーバーの名前を従来の古い名前に戻しました。「ちゃんとアプリケーションが動きますように!」と心の中で祈りながら…。
武田 「やったね!動いた!」
私と武田さんは、歓声を上げました。新しいSQL Serverは順調に動き出したのです。
それから半年後のミーティングのことです。
伊達 「大阪支店のSQL Serverなんだけど、これもサーバー保守切れでデータ移行して欲しいんだ」
またか!
(続く)
この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。