偶然と行動とキャリアと ー連載から計画的偶発性理論を考える
みなさま、おはようございます。Kyonです。
年始にコラムを書いたら、勢いづいたので1月は2回目の更新です。
先日、ある記事を読んでいたら、キャリコンの勉強で知った理論を地で行く感じだなぁと思い、エンジニアのみなさまにも役立つかもと感じたので、それについて書いてみます。
医者を目指していた方がエンジニアをしている話を読んで
グローバルに活躍されている方が紹介されている『Go AbekawaのGo Global!』はご存知でしょうか。
様々な国・地域の方がどういうことを考えたり感じたりされているのか、どうやってエンジニアになったのか等を深掘りされていて、いつも興味深く読んでいます。
今回読んだのは、ミャンマーのティダーさんの話です。詳しくは読んでいただきたいのですが、簡単にまとめます。
医者を目指していたが、成績がわずかに足りず夢破れるも、外国語大学に進み、日本語を専攻。短期留学で来日し、「日本で働いてみたいな」と感じ、日本企業に就職した、という話です。
上記の記事は前編なので、後編ではまた異なるお話が聞けるのではないでしょうか。
(連載を読んでいるだけなのですが「聞ける」と感じるほど、興味深く感じながら読んでいます。)
計画的偶発性理論を思い出した
上記の連載を読んで、思い出した理論があります。心理学者のジョン・D・クランボルツ氏が発表した『計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)』(プランド・ハップンスタンスセオリーで見聞きする場合もあります)です。
この理論をざっくり説明すると、クランボルツ氏がビジネスパーソンを調査したところ、キャリアのターニングポイントの8割が、その本人が予想していない偶然の出来事によるものだったことが分かりました。その偶然の出来事を前向きに捉えることで自分のキャリアに活かしていこうという理論です。
計画的偶発性理論の中では、下記の5つの行動特性を持つことが大切とされています。
- 好奇心:様々な物事に興味を持って取り組むこと
- 持続性:困難や失敗にめげずに続けること
- 楽観性:前向きに捉えること
- 柔軟性:こだわりすぎずに柔軟に取り組むこと
- 冒険心:結果が不確実でもやってみること
詳しくは末尾の参考サイト等で調べてみてください。
計画的偶発性理論で読み解く
上述のティダーさんのお話を、計画的偶発性理論に当てはめて読んでみました。
特に、上記の「5つの行動特性」をヒントに改めて読んでみると、理論を実体のあるものとして捉えられるような気がします。最初に描いていた夢は断念したけど、次はどうしようかと考えて行動に移して、その後もどうしたらよいかを考えて、時には上手くいかないこともあるけど歩みを止めず、どんどん切り開いて行動を続けている点が理論の行動特性にピタッとハマると感じました。
もしかしたら、みなさんご自身の経験の中にも、計画的偶発性理論にはまる経験があるかもしれません。
私の話で恐縮ですが・・・私も学校の先生を目指していたけどいろいろあってエンジニアになり、いろいろあってキャリアコンサルティングの勉強をしています。この「いろいろ」のあたりに「5つの行動特性」があると感じています。
偶然と行動とキャリアと
特定のイメージを描いてそれに突き進むことも大事です。だけど、先の見えない今日において、偶然起きたことに対して対処しながら、好奇心や楽観性を持って取り組んでいくことも必要だなと感じました。
また、こういう理論があるんだなとアタマの片隅に置いておくことで、突然起きた出来事をチャンスだと感じられるような気もします。
今年はどんな出来事が起きるのでしょうか。思ってもないことが起きても、「何か得られるものは無いかな」「これにはどういう意味があるんだろう」「とりあえずやれるところまでやってみよう」と前向きに捉えていきたいですね。