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高校生のキャリアを考える

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みなさま、おはようございます。Kyonです。

ご無沙汰しております。外資系企業勤めなんで、夏のバカンスを楽しんでいました・・・というのは冗談です。外資系企業勤めではないし、バカンスというほど長い夏季休暇ではなく、小分けに数日お休みを取っています。

6月ぐらいから関わっていた案件でお疲れ様な状態だったので、コラムはお休みして、お仕事と休養に注力していました。

そんな重々(おもおも)な案件からさようならしたので、ゆるふわコラム再開です。

さて、キャリアコンサルタント高橋さんの『第431回 高校生のキャリアを考える』を読んで、私も元塾講師として何か書いてみようと思います。

私も塾講師をしていました

私も大学生の時、塾講師をしていました。当時は、関西圏に展開している塾の個別指導専門の校舎で、中学生の国語と数学をメインで教えていました。中学生に勉強を教えて受験対策をするだけでなく、塾に来ている小学生から高校生まで幅広い塾生たちに対して学ぶことの意味や勉強方法、これからの進路についても教えたり一緒に考えたりもしていて、勉強を教えること以外の仕事も好きでしたね。

塾側も塾講師たち(多くが私と同じような大学生)のキャリアも考えた働き方をさせてくれていました。教室長(校舎の運営をする人)の業務のお手伝いや保護者対応、他の校舎の見学、本社での教育指針の研修等、「働くって何だろう」ということを考えさせてくれて、いい環境でした。

特にその当時の私は就職活動や教育実習(実習期間中、塾講師は休業です)をしていたので、余計にそういう「働く」という経験は貴重でしたし、その経験をする私の姿を塾生たちに見せることで、彼ら彼女らのこれからを一緒に考える一助にできたと思っています。

将来どんなことをしたいかが見えているか

中学受験なら小学生、高校受験なら中学生の時に、進学先しいては大人になって何をしたいかが見えている人ってどれぐらいいるのでしょうか。

たとえば、私の幼馴染に小学生の時から「警視庁で働く」と言っていて、本当に警視庁に入った人がいます。彼女の進路は明確です。警視庁に入る人が多い大学を探し、その大学に進む人が多い高校に進学。これだけです。今の地点から警視庁へのルートを見つけて、それに沿っていく。

でもこんなに明確な人ってなかなかいないですし、小学生の時に「◯◯になる!」と言っていても、中学生や高校生になったら変わるなんていう人の方が多いのではないでしょうか。

じゃあどうやって、何を基準に高校を決めたらいいのでしょうか。

自分と合う学校を見つけよう

ざっくり言うと"自分が合うと感じる学校"がいいかなと思います。

校則はゆるいのか厳しいのか。勉強はどれくらいのスピード、人数、科目なのか。進路は進学が多いのか就職が多いのか。先生と生徒の距離感はどうか。生徒たちは派手めなのか落ち着いているのか。男女比はどうか。学校の方針は自分に合うか(私立なら宗教のことも)。通学の距離感、方法はどうか、等など。

たとえば、自分が通ってみて心地よく感じるのはどういう状況かを考えてみます。校則は厳しすぎるとしんどいけど、緩すぎてもしんどいから、制服は選べるぐらいがいいなとか。クラスの人数は多いと自分を見失いそうだから、少人数制の授業がある方がいいなとか。他にもいろいろ考えてみます。

より具体的な問いかけにするなら、「通っている生徒と友達になれそうか」「先生に質問できそうか」にYESと応えられるかということです。どちらも馴染めるかどうかがポイントです。

可能性がなるべく広い学校を見つけよう

自分と合う学校と、あともう一つだけ決めるポイントだと思っていることがあります。

それは、"将来何になるかわからないけど、可能性が広がっている学校"を見つけることです。

たとえば、将来は音楽関係の仕事がしたいと決まっているなら、音楽科のある学校も一つの選択肢です。ただ、まだ迷いがあるなら、専門学科のある学校でなくてもいいのではないかと思うのです。専門以外のことも学べる学科(普通科とか)で勉強しつつ、専門的にしたいことをやってみるという選択肢もあるし、それで見えてくるものもあるはず。そんな回り道をしていたら遅すぎると思うなら、専門学科に進めばいいと思います。

あと、その学校の進路の傾向が、自分が興味あるところを含む広さがあるかどうかです。高校卒業後、働くイメージがあるなら就職という進路を想定されている学校がいいですし、働くか進学するか迷っているならどちらも想定されている学校がいいと思います。学校によって進路指導の傾向や方針があるはずなので、それが自分の興味をカバーできている方が、フォローも受けやすいイメージがあります。

ちなみに、私は公立高校の普通科に通っていました。どうやら進学校という位置づけらしいですが、進路は大学進学だけでなく短大や専門学校その他学校への進学、就職する人も、もちろん浪人という選択をする人もいましたね。進路の前例が多様なので、進路に悩んでいた時も今の状況からできることを多く示してもらえたと思います。進学先(大学)は進路指導の先生に勧めてもらった学校の一つだったりします。

周りの大人ができること

なんとか高校に進学したら、その後のキャリアを考えることになります。なりたい職業やしたい仕事がはっきりわかっているなら、その方面に突き進んでもらったらいいですけど、そうじゃない高校生に周りの大人ができることを1つ提案させてください。

それは自分が「なぜその学校に行ったのか」「なぜその職業・仕事をしているのか」を話すことです。

高校生の十数年間に見ることができる世界だけで将来を決められる人はそう多くいません。だったらその見える世界をちょっとでも広げられるように、周りの大人が考えたり見たり知っていたりするキャリアに関することを共有してみてはどうでしょうか。その共有する相手は、我が子でなくても親戚でも誰か知り合いのお子さんでもいいと思います。

今振り返ってみると、私の塾講師時代はそういうキャリアの話を、直接の教え子たちだけでなく、担当外の高校生たちにしていました。数学苦手だった人が数学の講師をやっていたんで、レアキャラと言いますか「なんで?」と聞かれることも多かったですし、いわゆる就活している人という意味でも「就職活動ってどんなことするの?」「先生は先生にならないの、なんで?」みたいに興味持って聞いてくれたので、何かしら役に立ったはずです。

今回は高校生のキャリアという視点で考えてみたのですが、会社選びにも通じるところがありそうな気がしてきました。そのあたりはまた今度の機会にでも。

Comment(2)

コメント

キャリアコンサルタント高橋

リレーコラム、ありがとうございます!
楽しく拝見させていただきました。


私のところではあえて書かなかったのですが、あのコラムで一番言いたかったことをKyonさんがおっしゃっておられたのが、とてもうれしかったです。
コラムを書かせていただいて報われたなぁと思いました。。。

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