その意見の相違、本当に「顧客vs.開発」なのか?
本音が語れるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。
ここでは、編集部がおすすめするコラムを紹介しよう。ソースコードの可読性と保守性、矛盾はしないという考え方についてのコラムを取り上げる。また、新連載を1本紹介する。
- 分かりやすいコード
- 矛盾はしない、という考え方
- 「ツキイチ資格」始めます New!
「可読性」や「保守性」で議論することの問題点
試される大地で働くエンジニア Ahf氏による『地方からの戯言』。ソースコードの可読性と保守性について。
「読みやすいコード」「保守性の高いコード」とは、どんなコードだろうか? おそらく、その判断は人によってそれぞれ違うだろう。C#は読みやすいがVBは読みづらいという人もいれば、SQLが読みづらいという人もいる。コメントがきっちり書かれているものを良しとする人もいれば、コード数が少ないものを良しとする人もいる。このように、「ソースコードの読みやすさ」「保守性」の判断は、その人がこれまで経験してきた言語や環境に依存する。
Ahf氏は、「保守性や可読性のように、人によって判断基準が違う“属人的な指標”を用いてプログラムの組み方を議論するのは、あまりいいことではない」と主張する。判断基準に正解・不正解がないから、議論も往々にして平行線になりがちだ。Ahf氏は、もっと明確な指標(例えばレスポンスなど)を用いた方がいいのではないか、と提案している。
「矛盾はしない」という考え方を持つ
「設計事務所」として活躍した経験を持つ山無駄氏の『Innovation “D”』。ユーザーと顧客の意見が両立しない場合の考え方を提案する。
顧客側:「こんな機能を作り込んでほしい」
開発側:「その予算がありません」
このように一見、意見が両立しない状況になったとき、どう判断すればよいだろうか?
多くの場合、どちらか一方だけの意見が通る。「予算はないけどお客さまが望むことだから……」と顧客の意見を通すか、「会社側が駄目だというもので」と顧客に断りを入れるか。しかし、山無駄氏は「どちらか一方の意見しか通らない、と考えるのは思考停止なのでは」と疑問を投げ掛ける。
二者択一で考えるのではなく、両者の意見をうまく合わせた「解決策」を考えるのが、エンジニアの仕事ではないだろうか。山無駄氏は「いっそ世の中に矛盾は存在しない、と考えてしまう方がいいのかもしれない」と提案している。
【新連載】月に1回、資格を受験しよう!
新連載を紹介しよう。エンジニアの豊田章太氏は、月に1回資格を受験する連載『ツキイチ資格』をスタートした。
なぜ、月に1回資格を受験しようと思い立ったのか? 豊田氏は「自分の得手・不得手を知るため」「自分にとって効果的な学習方法を知るため」という2つの理由を挙げている。
「月一度の受験」というあえてハードな目標を立てることによって、情報の取捨選択や空き時間の活用のノウハウを得られるのではないか、と豊田氏は考えている。これから受験する資格は、以下を予定しているという。
- MCA アプリケーション(2010年12月4日)
- 環境社会検定試験(2010年12月19日)
- TOEIC(2011年1月30日)
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