書籍「あなたの知らない心臓の話」を読んでみた。心は一体どこにある?【第48回】
いつもありがとうございます。平岡麻奈です。日中は『夏日』と表現出来るような、じんわり汗が出るほどの日も増えてきました。暑ければ汗をかく。これは誰しも実体験を通じて理解していますが、私自身、あらゆる【変化】に順次適応している身体への理解がまだまだ乏しいと感じています。自分自身を知っているようで(私は人間だ!と理解しているレベル)、変だな、おかしいなと感じた痛みだったり、症状を野放しにして、あまり深く考えなかったりしてしまいます。
皆さんは身体が疲れたなと感じた時はどのように過ごされていますか?睡眠をしっかり取る、適度に身体を動かすであったり、人それぞれ自分に合った対処法があると思います。私は昔から足ツボマッサージが大好きで、最近では週1回通っています。足裏には沢山のツボがあるんですよ、内臓に関する色々なツボも刺激して健康になりましょう!といった具合ですが、押されたツボが何故痛いのか、そもそも色々な内臓の役割を深く知らないのに「痛いから効いている気がする」という曖昧さにようやく違和感を覚えました。そのきっかけは、いつも押されて痛む【心臓のツボ】と、最近私が好んで購入している知的な冒険心を活性化させる書籍探索での巡り合わせです。沢山の臓器がある中、今回は【心臓】にフォーカスします。自分のことを理解してあげないと!という言葉は深さを増し、知りたい欲求を加速させました。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第48回は、 自分を知ることはヒトを知ること、そんな一冊をご紹介します。
あなたの知らない心臓の話
動物からヒトまで
新常識に出会う知的冒険
【著】ビル・シャット
【訳】吉野山 早苗
https://www.amazon.co.jp/dp/4562071494/
本書は【心臓とはなにか】という問いに迫る1冊です。ヒトに限らずあらゆる動物の【心臓】の謎を解明することが出来ます。最新データに基づく情報から、【心臓】にまつわる歴史まで、いつ何時も一緒に過ごしているのに(自分の中に存在する)知らなかったことばかりです。歴史を辿れば、今生きる人達には滑稽に感じることを真剣に取り組んでいたりします。けれどそれは、これから何百年後に「2022年」を振り返られた時、こんなことも知らなかったの?と滑稽にされているのかなと感じました。
様々な【心臓】にまつわるエピソードが満載ですが、まず!あらゆる形の【心臓】があること自体知りませんでした。縦長だったり、機能別に心臓が3つに分けられているとか、流れる血液が赤色以外にも、透明や青色が存在していることに驚きました。そして本書では、【心臓は生物を生かしておくための臓器以上のもので、感情の中心だとか、魂の宿る場所だとか言っても過言でないと確信したときに起こったこと】も紹介されています。これは私たちが【心臓】がある場所を、気持ちの高ぶりや不安の居場所としていることと関連しています。自然と日常で過ごす上でも、血の気が引く・心が痛む・頭に血が上る・血が通う・心が動かされる、、など、気持ちと身体の変化を重ね合わせる伝え方が多いことが解ります。
家畜の血液を輸血したり、四つの体液という概念が存在したりした恐ろしい時代から、ずいぶんと長い年月が経った。しかし、何世紀にもわたって病状や体の機能や血液に代わるものに関して頭を悩ませてきたように、医師たちは心臓の病気に関しても、理解して治療しようと奮闘した。(第2部 知っていることと、知っていると思っていること 9.注入されるものは、、、 P.200)
歴史を辿る上で、やはり医療現場でのエピソードが多くなります。【心臓】と関連づける上で、興味深く、また知る必要があると感じる内容は、【心臓】に関する病気とどう向き合ってきたか。今は検索をすれば心臓の構造等こと細かく知ることが出来ますが、それを自ら実践して証明した方がいるんだ!となれば、【知っているつもりの常識】への探究心が生まれてくるのではないでしょうか。私自身、気持ちがとても高ぶったエピソードは、生きていると実感出来る心臓の音を聴く聴診器の発明!(P.232あたり 医師ルネ=テオフィル=ヤサント・ラエンネックによる発明)1851年に考案、翌年に製品化されてから現在に至るまで、基本的な概念は変わらず頼りになる道具であり続けているということです。
確かに心臓と循環系は、体内輸送を行なうのに効率的な構造へと進化した。体内輸送の主要な機能のおかげで、生物は栄養素やガスなどの必要不可欠な物質を外部環境と交換できる。しかしわたしたちヒトは、ジャンクフード、病気を引き起こす毒素、汚染物質、喫煙などストレスに適応できる限界を試すことで、心臓血管系が進化するスピードを凌いでしまった。(第3部どんどん良くなる 15.ヘビにはヘビのするべきことがある? P.266)
完全に【心臓】にストレスを感じさせない生活を送ることが出来れば、もっと進化していたかもしれません。ですが、ストレスを感じさせてしまう、病気になってしまう結果が、医療の発展に繋がっています。本書を読み進める中、問題に対しての熱意(例えその仮説が間違いだったとしても)には見習うべき点が多く在ると感じました。
どれほど【心】がタイトルに含まれている曲があるか、試しに検索してみました。【心】を音色に合わせて歌う時、【心と心臓(と、そこを通って流れる血液)とが連結しているという概念】がこれからも続くのなら、【心臓】を労る気持ちも兼ね揃えていたいものです。
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