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書籍「悪癖の科学」を読んでみた。マジメと不マジメの境界線って?【第64回】

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平岡麻奈です。年末年始の忙しさも落ち着き、ようやくゆっくりとした時間が流れてきたなと思えばもう2月。こうして時間は刻々と過ぎていくんだろうなと感じながらも、忙しない日々の中にゆとりを持たせることは忘れないようにしています。無駄を排除するよりは【必要無駄】を重視したい。だってゆっくりしたいやん!と、開き直りと本音が入り混じり、今日も【快速電車】に乗らず、【各駅停車】で帰ります。

慌ただしい年末年始のお話をひとつ。
会社での集まりがあり、参加されていたお一人が『バンジージャンプに挑戦してきた!』というものだから、皆興味深々、その話で持ちきりになりました。そこで不意に『平岡さん、絶対バンジージャンプ好きやろ?!』とお酒も入った勢いに乗せて、直球の質問。当然のことながら、『はい、興味あります!!』と返答させて頂きました。(かれこれ生まれてこの方、バンジージャンプについて興味を持ったことはございません、、!!)

【日常のありふれた行動が高リスクとみなされるご時世】です。安全であることが大切ですし、危険なことは極力避けたい。日常生活を安心して過ごす為には(住む場所などは特に)優先すべきだと思います。けれど、バンジージャンプやジェットコースターのような絶叫アトラクションが人気であったりします。安全第一!を掲げていたかと思えば、『この前のバンジージャンプ、めっちゃすごかったわ!』と上空何千mから身を投げ出した経験を人生の彩りをつけるものとして共有し、それに対して周りも憧れを持つ。

日々の日課である早朝ランニング。ある日、少し気分が乗ってきたので速いピッチで走ることにしました。気温は2度。指先の感覚も麻痺しているような気がします。そんな時、『よっしゃー!行くぞ!』という意味合いの若干荒れた言葉を使いたくなる。これはジェットコースターが坂を登る時に叫びたくなる感覚と似ている気がします。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第64回は、マジメなあなたの中に垣間見たい、ちょっとした抵抗を探る一冊をご紹介します。

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悪癖の科学--その隠れた効用をめぐる実験

リチャード・スティーヴンズ (著), 藤井留美 (翻訳)

https://www.amazon.co.jp/dp/4314011416

私がこの本を書いた目的のひとつは、心理学の分野で研究者が解きあかした興味ぶかい事実や、定説をくつがえす発見を紹介したいということだ。(第2章酒は飲め飲め P.78)

日常を振り返るだけでも、どうしてこんな行動をとったのか?と疑問に感じることがあります。プラスイメージだけのものではない為、【世間ではマイナスイメージで見られていることにも、隠された利点があるのではないか?】という視点が生まれます。本書は、【疑問に思う現象があったら、実験を行なって真偽を正しく判断する】ことを科学の立場から探ります。

退屈でむだな時間こそが、人間だけに許された偽りのない経験と言えるかもしれない。(第7章サボリのススメ P.235)

イメージに留まることをせず、日々感じるちょっとした矛盾や不条理をも人間らしさとし、【礼儀や世間体にかまっていられなくなる】場面に遭遇した時でさえ慌てない。これも人間たるものとしながらも、実験結果を踏まえての見解を示すことで、俯瞰的な要素も取り入れているところに本書の魅力を感じます。

【社会がいろいろと慎重になりすぎていると、息苦しさを打破するための手段】として過激なスポーツへの関心が高まると示されていましたが、バンジージャンプの経験を私の人生に加えることは今後も無いでしょう。何故なら地上が好きだから!私の中でのちょっとした矛盾は(あくまで私個人の見解です)、頑張って走った後に飲むコーラ。最高に美味しい、大好きコーラ!父親曰く、走った後はダイエットコーラではなく、ベーシックなコーラが身体に染みるよう。ゴールをしたらまずコーラが飲みたい、これ切実。

人間が生きていることを実感するのは、リスクを選ぶときだ。(はじめに P.10)

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