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書籍「Jポップで考える哲学」を読んでみた。歌詞を読み解き『哲学』を学ぶ!【第9回】

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皆様、いつもご覧いただきありがとうございます。平岡麻奈です。先日、使い続けていたイヤホンが私の不注意で壊れてしまいました。壊れたイヤホンは有線接続タイプ(再生機器とケーブルで接続するイヤホン)です。常々3000円を行ったり来たりするような値段のものを購入していますが、最近ではよく完全ワイヤレスタイプ(ケーブルが一切無いBluetooth接続のイヤホン)を利用している人を見かける為、これを良い機会だと捉えて、ワイヤレスタイプへと移行しました。購入したワイヤレスタイプは「初心者向け」と書かれ、有線接続タイプと比べると値段は少しプラスされた5000円程度でした。どちらも機能としては申し分ないのですが、昔からイヤホンのケーブルが切れてしまい音が疎らになる、片方だけしか聴こえない、といった自らが引き起こすイヤホンに関してのストレスは無くなるように感じます。

イヤホンが壊れた状態を長引かせたくはありません。それは、「音楽」を聴く為です。日常は「音楽」に溢れています。インターネットが広く普及した現代では、より一層沢山の「音楽」と触れ合うことが出来るようになりました。あらゆるジャンルの「音楽」を身近になる中で、「人間が感じる気持ちの曖昧さ」が歌詞として表れることの多いJポップに、私達は何故共感するのかという部分に着目することが多くなりました。

『「音楽」を聴く』というよりも、『「歌詞」を聴く』と表す方が正しいかもしれません。例えば『「悲しい」のだけれど、「嬉しい」と嘘をついてしまう』気持ちを歌詞にしていたり、「言葉に重きを置く音楽」としてのJポップに奥深さを感じます。このような気持ちを歌詞として表現することは、自身の人生と重ね合わせることで共感を生み出します。言葉の表現が曖昧でありながらも心に響く歌詞は、人生を豊かにする『哲学』との関係性が深いと感じられます。

『哲学』と言えども、どういったものを『哲学』として表現するのかは難しく、人それぞれによって思い描くイメージは異なっていることが現状です。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第九回は「哲学」をテーマに「Jポップで考える哲学」を紹介してみようと思います。

J.jpg★Jポップで考える哲学★

【著】戸谷 洋志
https://www.amazon.co.jp/dp/4062934892/

本書はJポップを題材にして様々な『哲学』の問題について考えていくことがコンセプトです。『哲学』とは、難解で抽象的であると示されていますが、Jポップの独特、かつストレートな歌詞が『哲学』を理解する上で上手く利用することが出来ます。

「自分」「恋愛」「時間」「死」「人生」と各章のタイトルが分けられ、15曲のJポップと共に『哲学』への理解を深めていきます。Jポップは日常と重なる歌詞が多いことが特徴です。また選ばれるJポップに関しても、馴染みが深い歌が選曲されている為、抵抗なく読み進めていくことが出来ます。

具体的な例として、1曲ご紹介します。
第二章 恋愛 二, 失われた共同性
西野カナ「会いたくて会いたくて」

解りやすく、ストレートに伝わりやすい歌詞です。他者との関係性を語る上で、「恋愛」には核心が凝縮されている為、「恋愛とは何か」と考えることは有効なアプローチになると語られています。

紹介される歌詞の中に「会いたくて震える」という表現があります。実際に「会いたくて震えてしまう」ということは想像し難い内容にはなりますが、この歌詞が「寂しい」とか「切ない」いうフレーズに変わったとなれば、今のようなインパクトは欠けてしまいます。本書では、『失恋の心情を「震える」と言う肉体的な言葉』を用いて、人々から多くの共感を得ていることに着目します。『本当はそんなことがないにも拘わらず、まるで肉体が震えるかのような気分を味わうのは何故か』と考え、その中に『哲学』の思考を組み込ませていくことが本書の目的となります。

何気なく歌う歌詞の中にでも、大きなテーマを元に作られていること意識すれば、新しいJポップへの価値観が生まれ、『哲学』に関しても新たな一面を持ち合わせることが出来るようになる1冊です。

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