髪盛ってるから森姫

自分の天井を「ペガサス昇天盛り」で突き破れ!

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◆絶望マーチ。

 出向から1年。1年間テストエンジニアとして頑張り、開発への自己アピールを続けてきました。

 しかし組織の都合上、どう頑張っても開発にいけないことが判明しました。

 せめて自社でプログラマになりたい。そしていずれはSEになって……と決意して「出向を辞めたいです」といったところ、上司は冷たく言いました。

 「いまは仕事がない。現状維持できるだけでもいいと思え」

 なら、せめてテストの道を究めよう!! テストエンジニアとしてリーダーになるまでがんばろう!! と道を開拓しようとした矢先、リーダーという役職はプロパーにしかできないことが判明。

 すべて「組織の都合上」で可能性は断たれてしまいました。

 なので今月のお題「1年後のキャリアパス」の答えとしては「絶望です」としか返せなくて、締切を大幅にこえてしまいました。反省。

 コラムの題名が「自殺した未来」、始まりが「人生に絶望しています」としか浮かばなくて困ったものでした。

◆天井が迫ってきたんです。

 いまの職場、いまの会社ではいま以上のことはできないという天井がやってきました。

 この天井は前から存在していて、うっすらとその存在に気が付いていたのですが、わたしは見ないふりをしていました。

 下を向いて、天井を見ずに生きてきました。

 むしろ下に穴を掘って、天井にはぶつからないように。いまの職場ではテストエンジニアの以上のことができません。

 こう書くと怒られそうですが……わたしは1人のテストエンジニアで終わる気はさらさらないのです。

 与えられた職業を最大限に生かして、その道で成功する。それはとても立派なことだと思います。

 ですが、わたしはその生き方は好きじゃないのです。

 「いまは平成大不況なのよ、我慢しなさい」

 そう上から言われて、運よく自分に振られた仕事をがんばろうとは思っていました。テストエンジニアも楽しいお仕事。だからがんばろう。そう自分にいいわけをしました。

 でもある日、我慢していた自分が降りてきて言うわけです。

 「それで、あんたは満足なの?」

◆そんなわけで左右に逃げてみた。

 上は天井、下は穴。そんなわけで左右に逃げました。

 つまり、転職活動をしたわけでございます。

 しかし、転職活動は撃沈。なぜかというと、「技術」がないからです。

 テストエンジニアとしての技術はあるのですが、プログラマとしての技術はちょこっとしかない。書類選考でどんどん落ちるわけです。

 なんとか生き残った面接で「プログラマになりたいんです!!」と言ってもこの歳と不況。ポテンシャル採用だなんて夢のまた夢。

 相次ぐ「不採用通知」にため息をつきながら、いまの自分はどうなっていくのだろう……とため息をつきました。

 「もういいじゃん、テストエンジニアで。1年後も現状維持にしようよ」というささやきも聞こえました。

 転職活動を繰り返しているうちに、自分という存在を何回も否定されました。

 「もうプログラマにはなれないかもしれない」という別の天井が迫ってきて……。

 天井ばかりがやってきて、そうこうするうちに、今月のお題「1年後のキャリアパス」の締切が迫ってきて……。

◆天井に一つの刺を。

 八方塞がりで、どうしていいのかわからず、天井を感じて半年、転職活動はじめて3カ月、お題をもらってから数週間、わたしは真っ暗な闇の中にいました。

 落ちるところまで落ちて……すごく暗い内容のコラムばかりが下書きでたまっていって、もう狂い咲きの寸前に、半年前に買った雑誌をなにげなく読んでいました。

 ぱっとページを見ると、そこには雑誌の縦いっぱいに広がった刺のような髪型。左右には羽が付いていました。その名も「ペガサス昇天盛り」でした。

 ネットで調べてみると、「馬鹿だろ、この雑誌」というような嘲笑うようなコメントばかりが目に飛び込んできました。

 たしかに、ほめられた髪型ではないのです。現実的ではありません。

 でも、その世界がたまらなくいいと思ったわたしがいます。

 その刺がほしい。刺がほしくて、とりあえずダイエーでスプレーを買ってきました。

 雑誌のようにうまくできなかったので、中途半端に髪の毛がウニみたいになって、どこぞのパンクのお兄さんみたいになりましたが、それはそれで満足でした。

 「やりたいと思ったことをやってみる」

 そのスタイルでいいんじゃないのか。

 じゃあ、1年後は何をして仕事したい? とがったヘアスタイルで自分に問うてみました。

◆好きです。

 「プログラマやりたい!」

 「システムエンジニアやりたい!!」

 「ライターやりたい!!」

 「マーケティングやりたい!!」

 要するに、興味があることなんでもやりたいのです。26にもなって、ものすごく夢の中で生きている自分の生きざまはほめられたものではないし、馬鹿だなぁとつくづく思うのです。

 将来のことはちょっとずつ考えながら、いまはやりたいことやるだけやって考えるのはその先。困った時は困ったとき。明日は明日の風が吹く。現在は特攻あるのみ!!

 結論:1年後のキャリアは考えず、やりたいことをとりあえずやってみる。新しい道を見つけたい。

 ただ、わき目も振らず赤信号で走って迷惑をかけるのは嫌なのでちゃんと法律は守りますけどね……。信号無視よくない。

Comment(4)

コメント

ちふ

こんにちは、ちふです。

お気持ちは分かる気がしますが、素朴な疑問があります。

>>「プログラマやりたい!」

プログラマになって、何をしたいのでしょう?
プログラムをたくさん書きたい? 自分が書いたプログラムでモノが動くところをを見たい?

私は制御or組み込み系なので、自分の書いたコードでモノが動くさまを見ることができます。
多分、分かりやすい醍醐味だと思います。
しかし、仕事の中でプログラムを書くという時間は少ししかありません。
私が経験したのは、
a)電話の交換機、
b)携帯電話の基地局、
c)デジタル複合機(コンビニに置いてあるコピー&ファックス&プリンタ)
ですが、仮に一つの開発スパンが2年だったとしても、実装期間は2ヶ月くらいしかありません。半分以上はテストに明け暮れています。
そういうのでもOKですか?

森姫さんは自分でAndroidハッカソンを開催されるような方なので、明確な思いは
あると思うのですが、その職種でどんなことをしたいかが読み取れなかったです。

ちなみに、Androidに興味があるなら、組み込み系も面白いと思いますけどね。
そういう○○系の仕事がしたい、という希望もあるのでしょうか?

きゅう

はじめまして。
たぶん、結構単純な話で、過去と今、近い将来の自分はそんなに劇的には変わらないと思います。
でも、今やっていることが5年、10年先の自分を大きく変えることはできるとも思っています。

ちふさんが「プログラマになって何がやりたいのか?」と書かれていますけど、現状の環境を変えるのが難しければ、もう少し長いスパンで考えたらいかがでしょう。
結局、自分の能力や力が及ばない範囲を超えたことなんてできないので、出来る範囲のことを精一杯やることしか、今いる時点ではできないと思うんです。
でも、今、精一杯やったことが、一歩先に進んだときにいる自分を変えることはできると思っています。

26歳ってまだまだ若いじゃないですか。
ペガサス昇天盛りで突き抜けてください。

インドリ

森姫さん。おはようございます。
大丈夫、テストエンジニアも極めれば、プログラミング力が凄く付きます。
例えば、私は自分の作品を徹底的にテストする為に、自動テストツールを作ったり、クラックをしたり、デバッガを作ったりしました。
すなわち、デバッグを極めようとすると、アセンブラやCPUやOSに関する深い知識が得られるのです。
決してテストエンジニアにプログラミング力がないのではなく、とことん極めようとすれば、プログラミング力が自然と付いてきます。
現にデバッグの世界的権威であるJohn Robbins氏は世界レベルのプログラマとも呼べる技術力を有しています。
その為には、徹底的にバグを見つけようという意識とバグ撲滅の精神を持つとよいでしょう。
相手をクラックしてやるというぐらいの意気込みで、バグを検出する為のプログラムを組む訓練をするとよいかと思います。
そうすれば、プログラミング力が付きます。
あと、バグを生みだしにくいプログラミングテクニック(攻撃的プログラミング・契約プログラミング・例外処理・コーディング規約など)をレクチャー出来るようになりましょう。
そうすれば、貴方を見る目が変わって、向こうから頼んでくるようになるでしょう。

はつね

> リーダーという役職はプロパーにしかできないことが判明

森姫さんがなりたいのは「リーダーという役職」なのでしょうか。
それとも「リーダーになりえるくらいにテストを極めること」なのでしょうか。
何もキャリアは役職につくことだけではありません。
確かに役職というのは目に見えた分かりやすい結果でしょうけれど、それだけじゃないと思います。
「やりたいことをやりたい」だけではなく「やりたいことをまずはやれる範囲でどんどん極める」のようになってほしいと思います。

インドリさんも書いてますが、(コメント全部を読めばわかるように)テストエンジニアもただ単にテストだけを極めていてはプログラミング力は付きません。テストエンジニアとしてやれる範囲でどんどんプログラミング力を身につけるようにプログラミングテクニックを極めていく気持ちが必要かと思います。
「テストエンジニアも極めれば、プログラミング力が凄く付きます。」という言葉の「極めれば」をそれだけをやっていてもと素直にうけとるのではなく、どれだけ広い範囲に広げられるか行動して、広げられない部分があったとしても手軽に絶望せずに抜け道探すくらいに見渡してみるのも必要かと思います。

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