年収7500万円の先輩は幸せか?
2002年3月20日の「@IT通信」に掲載したコラムを紹介します。ヤンエグという言葉を、思わず調べてしまいました。
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@ITジョブエージェントを担当しています(編注:当時)小林です。先週、大学時代の先輩(S41生)と数年ぶりに飲みました。
その先輩は卒業後、外資系金融機関に入社し、今まで同業界で3回転職(ではなく転社ですね)しました。その間の最高年収はナント7500万円! 為替ディーラーという過酷な仕事とはいえ、僕からするとオイオイという感じです。
で、その先輩今は何をしているかというと、1年間ばかりプータローです。そのうち半年間は家族(奥さんと子ども2人)を連れて、世界1周していたそうです。そこまで聞くと「そのままずーっと1周していてくださいな」と言い放って席を立とうとしましたが、どうも悩んでいる様子。
バブルのころのヤンエグ(死語)の典型のような先輩は、僕にこう質問しました。
「なあ、オレ、どんな仕事したらいいと思う?」
とりあえず手っ取り早くもうかる仕事ということで、外資系金融機関に入社し、本来の優秀さでトップクラスの為替ディーラーになり、何社も渡り歩き、宝くじの1等賞金のような年収をもらっても、やっぱり「適職」ではなかったようです。
「“やりたいこと、やるべきこと、得意なこと”の3要素を満たす仕事を自分のキャリアビジョンにすると幸せな仕事ができます」と、わたしは受け売り(苦笑)のアドバイスをしました。
この先輩に限ったことではありません。かくいう僕だって、社会人12年目を迎えようとしているにも関わらずキャリアプランニングは見えてきません。
この話に共感できる方(年収にじゃなく、見えないキャリアプランニングについて)のために、幸せになるキャリアプランの立て方セミナーを開催しようか、そんなことを考えています。