@IT メールマガジン「@IT通信」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

電波・雷波の真実

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 2001年8月1日の「@IT通信」に掲載したコラムを紹介します。「記録に残る選手より、記憶に残る選手になる」。なるほどなあと思います。

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 自分のプライベートなメールアドレスは、denpa@xxx.ne.jpです。denpaの意味するところは、自分の一番好きなTV番組、“進ぬ! 電波少年”(日テレ系)に由来します。一時は、denpa@docomo.ne.jpも保有していて、チューヤンと真中瞳の80日間世界一周の際には、応援メールを毎日受信することになりました。

 猿岩石のユーラシア横断でブレイクする以前からのファンで、かれこれ10年近く見ていることになります。ヤラセと現実をうまく揺らして、ゴールまでのプロセスに人間味を浮かびあがらせるあたりは、秀逸だと思っています。ゴールが無意味であればあるほど、人間の営みに関心が集中します。無茶苦茶な企画と思われがちですが、最近はゴールに至るまでの季節も配慮されて、結果的に大過なく終了するように仕立てられた企画力は、素晴らしいと思います。

 過去の企画を振り返れば、電波少年的企画としては、南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク(ドロンズ)、無人島脱出(Rマニア)、懸賞生活(なすび)、アフリカ・ヨーロッパ大陸縦断ヒッチハイク(朋友)、ハルマゲドン2(蛭子直和・真中瞳)、超能力生活(五択の安田)、スワンの旅in the World(Rマニア)、浪花恋しぐれ(三原麻衣子・クールズ原田)、愛する2人別れる2人(やらせなし)、箱男(川元文太)、地球防衛軍(そろそろ出たほうがいいんじゃないか?)、応援歌を捧げる旅(山崎ハコ、室井滋)、おニャン子だったりモー娘。だったり(15少女漂流記へ)、全米デビューへの道(華原朋美)、東大一直線(坂本ちゃん・ケイコ先生)、占いの旅(天城純子・本多彩子)、アフリカ人を笑わしに行こう(矢部太郎)、8少女漂流記(8/15)と続き、現在は、モンゴル人を笑わしに行こう(ガンフヤグ家)、アンコールワットへの道の舗装(89km)に至っています。

 雷波少年系企画としては、熱狂的巨人ファン(奥多摩)、ラストチャンス(SomethingElse)、熱狂的巨人ファンVS阪神ファン(汐留のテント)、Mrsロシナンテを探して…(Do-Yo)、ラストツアー(Bluem of Youth)、雷波少年院(ポプラ並木)、オリンピックへの道(Rマニア)、熱狂的巨人ファンVS中日ファン(ジャイ子・中日くん)、究極の麺ロード(タイムトラベラー)、ゴミ生活(メカドック・レッド)、鉄棒少女(羽田実加)、ゴミ生活の旅、日本一センスのいい人選手権と続き、現在は、鮒子のviva★特売(椿鮒子)、ロシナンテJr.誕生プロジェクトに至っています。

 いずれの企画も、ゴールに関してきちんと説明があり、「やりますか? やりませんか?」という質問で、本人の合意を得た上でスタートしていきます。会社での個人の目標設定も結局同じなのかな、とも思います。

 最新の「モンゴル人を笑わしに行こう」で、「お前の野望は果てしないな!」とTプロデューサーが激励しているテクニックは、いろいろと応用が利きそうです。猿岩石が飛行機を使ったことやロシナンテが北海道産であったことなどでマスコミ攻撃を受け、現在も、占いの旅でイスタンブールにいるはずの天城純子が千葉テレビの番組に出ていたり、鉄棒少女はもともと体操選手だった、などのきな臭い噂が絶えませんが、番組の方は、金髪の秘書(ナンシー)を連れたT部長のキャラで、さらに胡散臭さを増しています。

 記録に残る選手より、記憶に残る選手になる方法は、電波・雷波から学べるように思います。ゴールへの強い意思と頑張りのプロセスが共感を呼び込み、脳裏に刻みこむのだと思います。 

 (取締役 辻 俊彦)*当時
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