地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

お試しすることの重要さ

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 早いものでもう今年も 3 か月を残すばかりとなりました。少し前までは非常に暑い夏を感じていたものですが、今となっては夜に窓を開けていると寒いと感じる程度に秋になっています。企業的には 10 月から下期になるところも多いことがあり、ちょうど今時期は期の変わりに絡んだ業務に追われている人もいるのではないでしょうか。私も最近までが、いま携わっている案件の契約が切り替わる時期だったということもあり、各所と協力して諸々の対応を行っていたところだったりします。

 期の変わりでは、継続していたものごとの一区切りを迎えることもあり、新しく何かを始めることも多い時期です。変化を起こすタイミングには丁度良いタイミングということもあり、新しく何かを始めることも珍しくありません。それは趣味の分野でもそうですし、仕事の分野でも同じようにあり得ます。

 企業の場合は、このタイミングから新しい取り組みを開始しようとすることが非常に多いです。やはりつける予算も期をもとに考えられることが多く、四半期でとか下期を通してといった形で考えることが、物事を進めやすくするためにも必要です。来月からいきなり何かを始めようとするよりも、期の初めから開始する方が、話を通しやすいというのはあるかと思います。

 本来であれば、期や月といったところにとらわれず必要に応じて新しいことを始められればよいのでしょうが、企業という環境においてはそこは大変に難しいものです。予算もそうですし、全体を通しての収支計画など、先を見通した対応が企業活動を行うにあたり重要度が高いので、唐突に何かを始めようということは大変難しいものとなっています。

 ですが、昨今の状況を踏まえると、何かしらの新しい事柄にはすぐにでも取り組むことが望ましい場面は非常に多いです。その場面で、関係各所に話を通して計画を立案してメンバーを選定して、といった正規の流れで進めようとしたときには、なかなか話を進めることができずに気が付いたら周囲に取り残されてしまうケースは少なくありません。

 やらないと後で苦しくなるとわかっていても、企業の中にいると簡単には行えない、こういう難問に遭遇することはそれほど珍しくはなくなっています。何かをやろうとするこちら側としては、難しい環境だからと諦めずにこの環境であっても進めることができる方法を何かしら考えておく必要があります。

 最近では新しいことをやろうとした場合、最初に試用版などで試してみることが行いやすい時世になっています。クラウド上から提供されているサービスの多くも、一定期間の試用版を提供することで、自分たちのサービスの良さを体感してもらおうと提供しています。この試用版ですが、会社に対して新しいことを説明するためには非常に有用です。

 実際に試したうえで、会社に対してメリットデメリットを説明できるようになっていることは、非常に大きなポイントです。メディアに掲載されている記事をなぞっただけの知識で説得することと、実際に触ってみて経験したことをもとに説得するのとでは、相手が感じる現実性が大きく変わってきます。たまに他人の話を聞いていて、何かうすっぺらいなと感じるときは、表面上の知識だけで話をしていることを感じ取っている場合もあります。そういった状況を回避するためにも、試用版を活用することは一つの方法として重要ではないでしょうか。

 逆に言えば、今はほとんど試用版で試してから検討できるものが多いので、まずはコストをかけずに試してみることは、何も言われなくともやっておくことが望まれているとも言えます。特に試用版では変にコストがかかることは少ないので、会社としても許可を出しやすい隠れたメリットもあります。何かしら必要に迫られたから触ってみるのもありでしょうし、単純に興味を持ったから触ってみる、というのも可能なのだと思います。

 そのような形で色々なサービスを事前に触ることができれば、新しいことを始める時でも話を通しやすくなりますし、どこかで発生している問題に対して解決案として投入することがあっても不思議ではありません。気になったときにとりあえず触ってみよう、と進めたことが将来的にビジネスで活用できることも思っているより多いです。あまり深く考えずに色々試してみるのも、よいのではないでしょうか。

 そう考えると、サービスの採用可否を決める要因の一つには、試用版で事前に試すことができるサービスである、というのも大きなポイントであることも考えられます。使う側として感じるところ、提供する側として感じるところ色々あるかとは思いますが、まずはこのような試用版を利用する、利用できるようにすることは多くの人にメリットがあることなのだと思います。

 正式に利用する際にはちゃんと購入して利用する、は当然としてですが。

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