イベントに参加して思うこと
先週の話になりますが、久しぶりに大型の技術イベントに参加してきました。Microsoft による de:code というイベントで、ご存知の方も多いと思いますが年に一度の大型イベントです。いろいろと仕事の都合もあったりで、なかなか参加できていなかったのですが数年ぶりに参加することができました。
このようなイベントに参加して思うのは、やはり受ける刺激がとても多く、やってみよう、と思わせるものだ、ということです。仕事だけしていると味わえないのですが、このように外の世界に触れることで、エンジニアとして刺激を受けるのは、今後も同じような職業を続けるのであれば必要なことだと感じています。
今の仕事で使えないから参考にならない、という意見を聞くこともありますが、その理由で参加しないのであれば非常にもったいないことをしていると思います。有償イベントだから、という理由ではないのですが、やはり外の世界と接することでなかなか触れられない話題を聞くことができるのは、エンジニアにとって素晴らしいことです。後々に自分の仕事としても関わる可能性、それはだれにとってもゼロではありません。もしかすると数か月後には、その分野な仕事に携わることも珍しくはないのです。
イベントの性質として、最新の話題に注力したものとなっているのも、今では一つの分野を追いかけるだけでも情報量が多いのもあり、日ごろ調べたり探したりできない分野を知ることができるのが非常にありがたい点です。自分で言うと、ブロックチェーンについては原理的なところしか知らなかったので、実際にそれを利用する方法を目にすることができたのも非常に新鮮でした。NoOps の話題も開発だけをやっていると、なかなか勉強することが難しい話題でしたので、とにかく面白かったです。Logic Apps のセッションは説明も資料も非常に聞きやすくわかりやすく、PowerBI のセッションも実際にぬるぬる動くところやデータを収集するための話なども面白く、また SQL Server on Linux のセッションも安定して伝わりやすい進め方で非常に参考になりました。他にもいろいろなセッションが多く開催されているので、残念なことに興味を持ったセッションでも聞くことができないもののほうが数多いのですが、後日資料も動画も公開されるとのことなので、それを楽しみにしています。
自分が今いる環境としては、こういったイベントに興味を持つのが珍しい状況で、同じエンジニアとしてもスタンスには大きく違いがあります。いろいろな話を聞いていると、ほかの会社でもやはり少数派なようで、多くのエンジニアはただもくもくと自力で調べ物をしたり解決したりしているようなのです。何度かここの場でも書いたように、自分のスタンスは真逆で、できるだけ外部に出ようとしますし新しいことも吟味の上できるだけ取り入れていきたいと考えている側です。ですがまだまだこのようなタイプは珍しいとのことで、世の中的にはそうでないタイプの人が多勢を占めています。
ただ自分の中で思うのは、このような人たちも一度参加してみると考えが変わるのではないか、ということです。穿った見方をしている人もいるのですが、そういう人も含めて一度参加してみるのは、何かしらの良い影響を与えてくれるものと考えています。おそらく殆どの方にとって、今やっている仕事に直接関わる話題についてはほとんど聞くことがないと思います。それでもこれからを考えると、聞いておくだけでも受ける影響は計り知れません。
一つの考え方や方法に固執することが、これから先においては非常に危険に陥る条件だと私は考えています。そうならないためにも、外の世界に触れ多くの話を聞くことが、今後も続けていくためにも最初にクリアしなくてはならない課題ではないでしょうか。今行っている手法も、後どれだけ使えるかなんてのはだれにもわかりません。ぽっと出てきた新技術が、あっという間に世の中を塗り替えていくことも珍しくないのが、私たちのいる IT 業界です。気づいた時には周回遅れになっていて、挽回も不可能なんてことも普通に起こりえます。一時代を築いていた会社が、あっという間に衰退していっている様子は、日々のニュースでも目にすることは多いのではないでしょうか。
そうならないためにも、またはあまり好きな言い方ではないですが、少しでもエンジニアとしての価値を高めるためにも、ぜひ多くの人に外のイベントに参加してもらいたいものと思います。
まぁこまかい事は抜きにして、純粋に楽しめたイベントでした。ありがたいことに、ほんの少しの時間とはいえ喋らせていただいたこともあり、いつもとは違った経験も味わえました。興味のある方は探していただけると、見つかるかと思います。