地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

伝える技術

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 仕事においてもプライベートにおいても、時々プレゼンというか、人前で話す機会に遭遇することがあります。システムについてユーザーに説明するという場面もあるでしょうし、勉強会のような場で話すこともあるかと思います。私も内外どちらでもそのような機会に恵まれたこともあり、時々ではありますが勉強会で話させてもらったり、仕事の場で説明を任されたりしています。そのような場をいろいろと体験していると、話し方や資料の作り方はいろいろ技術がある、と感じることが多くなります。

 世の中この話題を扱った書籍やセミナーも多く、興味を持たれている割合が高いと感じます。やはり、聞きやすく理解されれやすい話し方をできる事は、自分にとっても関わる人達にとっても非常にメリットある良いことです。

 資料の作り方にしても、状況に合わせて使い分けが必要です。プロジェクターなどで映し出しその場で合わせて説明するような場合の作り方と、紙に印刷してみてもらう場合とでは作り方が全く異なります。印刷する場合は、ある程度は情報を詰め込むことが必要ですが、画面を映し出す場合は文字を多くすると読めないことが多々あるので、文字以外で表すことが必要です。たまに紙に印刷するものを画面に映し出している人がいますが、見えないし読めないしでせっかくの資料も有用に活用できません。

 コミュニティなどの場に参加していると、このようなプレゼン行為や資料の作り方が上手な人に多く出会うことができます。仕事だけの場合と比較しても、はるかに出会う確率が高いです。人前で話すことにたけている人も多く、話を聞くだけでも非常に参考になります。私が関わっていたコミュニティでも、これまで多くの方々に話をしてもらいました。その方々の話し方や資料の作り方、どれも素晴らしいもので大変参考になりました。技術系のコミュニティですので、デモの作り方や説明の仕方も素晴らしいことが多く、今でも自分が話す際に思い出しては参考にさせてもらっています。

 仕事の場で出会う、こういった場に慣れていない人もまだまだ多いのですが、外の世界を見ている自分はこういった点でもよい機会に恵まれたと感じています。仕事だけでは、なかなか多くのやり方に触れることも難しく、なかなかそこを改善することができません。ましてや周りに細かい字でびっしりと書き込む資料しか作らない人しかいない環境もそれほど珍しいことでもありませんので、そのような場にいるとそれが正しいと思い込んでしまい、伝わりにくい資料を作り続けてしまいます。

 相手にわかりやすく話し理解しやすく伝える事は、無駄な時間を減らすために有効でもあります。長々と時間をとって話し合うのは、確かにしっかりと伝えるためには必要な時がありますが、そもそも理解しやすい伝え方であれば話しをする必要もありません。最近よく言われる働き方改善としても、通用する部分ではないでしょうか。

 同じことを説明するにしても、相手によって使う言葉や資料を変えるのが必要です。また、資料というのはたくさん書けば伝わるかといえばそんなこともありません。伝わる言葉や伝わる図を使わなくては、最悪余計に混乱させることになり、余分な時間を必要とすることになります。これは説明をする側としても不本意なことだと思います。

 話をする場面によって使い分けることも当然必要になりますが、これもある程度そういった場を見たり経験していなければ、いきなり実践することは難しいことです。そういう面も含めて、多くの場に出会うことが重要なのだと思います。それは外部の勉強会もそうでしょうし、イベントやセミナー、TED のようなものも含めて世の中には数多く存在しています。そういったものに数多く触れることで、相手に伝える業が身についていくのではないか、そのように私は考えます。

 自分が話す機会に出会う都度、まだまだうまく話せていない、まだまだわかりやすい資料を作れていない、と反省材料がたくさん見つかってしまいますが、やはりこういった分野でもいつまでも勉強なのだろうな、そう強く思いながら毎回毎回よくしていきたいと思います。

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