地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

大切にしたい縁

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 仕事だけに関わらず色々なことに参加していると、それに比例するかのように多くの方達と知り合う機会が増えてきます。例えばそれは別の業種に携わる人であったり、自分の立場からかけ離れた位置にいるような人と知り合うこともあったりします。
 私自身これまでに何社かを経て今の会社に巡り合えたこともあり、一つの会社に長くいる方よりは多くの人と知り合う機会があった側にいたと思います。またそれほど多くは参加できていないですが、外で開催されている勉強会などでもまた、色々な方々と知り合う機会を得ています。
 そのように色々な方と知り合うことで感じるのは、人と人との縁というのが日々を過ごしていく上では非常に糧となるということです。

 糧となるといっても、仕事を契約するといった直接的なものではなく、自分の目標となるような、もしくは参考にしたいと思える、そのようなありがたいところです。自分よりも遥かに高いスキルを持っていたり、どこまでも貪欲に学んでいこうとする姿勢を目の当たりにすると、やはり非常に大きな刺激となります。また同じように何事かに向けて頑張っていたり、同じ分野でも違うやり方で挑んでいたりと、自分以外の他人から受ける刺激というのは非常に大きなものだと思います。

 自分がそのような刺激を知っているからなのか、あまり他人と縁をもたずに過ごされている方を見ると、もったいない、と感じてしまいます。一人だけではなかなか気づくことのできない、また得ることのできない部分というのは誰にでもありますが、そういった点に近づけないことは、やはり勿体ないのではないでしょうか。

 ただ、性格として他人との関わりを求めない、という方もいらっしゃるとは思います。このようなタイプの方にとっては、他人と関わりをもつことそれ自体がストレスとなり、自分自身に悪い影響を与えることも多いと聞きます。そのような方にとっては、ここで書かれたようなことはそれこそ何を言っているんだ、というものでしょう。

 しかしそれでも、私としては他人との縁を大事にしてもらいたい、と感じずにはいられません。それはやはり一人ではどこかで限界が来てしまうからです。例えば興味を持った分野について黙々と勉強していたとします。最初のうちは何事もなく続けられるのですが、ある一定時間が過ぎると続けること自体が苦痛になり始めます。多くの人はここで継続を諦めてしまうことでしょう。しかしこれではいつまでたってもある一定以上へと到達することはできません。

 気が付けば私も、このエンジニアライフで長いこと書き続けることができていますが、それにおいてもこの大したことのない文を読んでくれる人がいる、という縁を感じるからこそ続けられています。それはコメントとして意見をいただけたり、直接私に伝えてきたりと様々な経路で私に届き、それを味わえているからこそ未だ持ってコラムを続けられているのだと思います。非常にありがたいことです。

 また技術的な面においても同様で、私が好んで調べている分野は非常にニッチなもので、他に興味を持って調べているような人が見当たらないものです。1 年程度は興味が継続していますので延々と調べ物をしたりすることができていましたが、そこを超えたあたりから意欲がわかなくなり、何か調べようとしたり試そうとすることが億劫になってしまいました。ですが、そこで知ったことを勉強会を通して発表したり、記事という形で公開させてもらったり、書籍という形で発売させてもらったりと、有難い機会を得ることができたのもあり、今でも興味を継続して持ち続けることができています。これも人との縁が生み出したものです。

 もちろん他人との縁というのは、プラスだけではなくマイナスな面も持ち合わせています。適度なかかわりであれば良いのですが、度を超えると好ましくない影響や他人を気にしすぎるといったことも起きやすくなります。程度問題といえばそれまでですが、自分に負担とならない程度を意識していくのが良いのだと思います。

 仕事上の繋がりでも、友人としての繋がりでも、知り合いとしての繋がりでも。形はいろいろあると思いますが、他人との繋がりは大切なものだと思います。その繋がりが何を生み出すかはわかりません。ですが、その繋がりは間違いなく自分のためにつながる可能性がある、ということだと思います。そう考えるとこれからも人との縁は大事にしていきたいものです。

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