結婚という1つのタイミング
IT業界で働く人間にとって、結婚や彼氏彼女の付き合いというのはなかなか難しい一面を持っていると思います。何しろ業務の内容が内容だけに、なかなかいい出会いというものが少ないというのが大きい原因でしょう。朝から晩まで、ピークになれば家に帰れないなど、冷静に考えれば常軌を逸した状態にあるのが普通なため、多くのエンジニアの方は同業者でなければ付き合い続けることが難しいですね。「今度いつ会える?」「いつ帰れるか分からないから……」では、縁が切れてしまっても不思議ではありません(ここが理由で別れる方も多いとか……)。
周囲の既婚者の方に聞いてみると大体次の傾向があるようです。
- ユーザー先の社員
- 社内恋愛
- 同業者
みなさんの周りにもこのケースに当てはまる方は結構多いのではないでしょうか? それぐらい「仕事を通して」知り合うケースというのが、IT業界で働く人間にとって出会いを多くする重要な要素のようです。ユーザー先へ顔を出しているうちに、仲が良くなってそのままゴールという話も時々耳にします。裏を返すと、あまり表に出ない技術者側は出会いが少ない状態が続くということですね。危機感を感じる方は是非、外に出してもらうよう働き掛けてみましょう(?)。
私は幸運にも結婚でき、それもIT業界ではないまったくの別業種の相手と一緒になりました。自分自身このような出会いの形というのは本当に奇跡と言うしかないなぁ、と思える程です。
(余談ですが、出会った頃はまったくのPC初心者だった妻が、今では自前でWebサイトのレイアウトをCSSで調整したり、色々な情報を2ちゃんねるあたりから仕入れてみたり、見事に使いこなしている姿を見ていると、実は元々向いていたのかなぁと感じたりします)
実際に結婚してみると、私の場合は、仕事に対するスタンスに変化が現れました。
元々は「仕事優先~」と休みを削るだけ削って働きまくるタイプだったのですが、結婚し家庭を持つと、「仕事はある程度優先するけど休日は家庭優先」とバランスを変化させるようになってきたのです。そのためかどうかはわかりませんが、「いかに平日だけで仕事をこなすか」という形に働く姿勢が変わってきました。休日は働く気がゼロですので、なんとしても平日の間でカタをつけれるよう効率を考えて仕事のやり方を変えてみたり、先々に発生しそうなトラブルは前もって一手用意してみたりと、独身時代とは異なりかなりマジメな社員になったような気がしています(……あくまで気がするだけです)。
よく「仕事」と「家庭」どちらが大事か? という問いを目にすることがあります。個人的な考えなのですが、これはどちらが大事なのではなくどちらも大事なのではないでしょうか。二律背反的な形ではなく両立できるものとして捉え、バランスよく過ごしていく必要があるのだと思います。きれいごとに聞こえるかも知れません。ですが、まずはやってみてからの話だと思います。
仕事量の問題でなかなか家族と過ごす時間が作れない、と思えることも実際にはあると思います。そのような時こそ、自身の仕事に対するスタンスや方針を振り返り、「仕事も家庭も大事にするにはどうすればいいか」という原点に立ち返る必要があるでしょう。同じやり方を貫いているからこそ何も事態が好転しない、という一面は間違いなく存在すると思います。何事もやってみてから、ですね。そのようにして仕事の進め方を変えることは本人にとってかなりのプラスとなります。結婚はその意味でもいい契機でしたね。
ここまでいいことばかり書いた気がするので、ちょっとだけ反対のことも。
私はもともと自作PC派でして、独身時代は気軽にパーツを組み替えたりスペックの増強を図ったりと、趣味にそれなりに金額を投入していましたが、結婚してからはほとんど行っていません。交渉(?)の結果、PCは「家電扱い」ということで2人で相談しあって手を入れる! というルールになってしまいました。あぁグラボ積み替えたいなぁ……、などと思っても、「そこまでのスペックは必要ない!」という声には負けてしまいます。
まぁウチは妻が家計をしっかり管理してくれていますので、どうしても私の声は弱くなるわけですが。
私は、今の帰宅時間が遅い生活に協力してくれる妻には本当に感謝しています。
……でも、本人に面と向かって言うのは照れるので、そう簡単には言わないつもりです(笑)
ここでコラムを書かせてもらっていることは伝えていますが、きっと見ていませんから大丈夫(笑)