お金を技術力に変えるために、必要なこと(雑感)
▪︎技術力はお金で買えるか
吉政忠志さんのコラム、技術力をお金に変えるために、必要なこと(雑感)を読んで思う事があったので一筆書いてみた。エンジニアとしては技術力をお金に変えることは重要事項だが、逆の立場ではどうなんだろうか。
例えば、何か事業を起こしたいと思ったら、お金さえあれば技術面は補えるのだろうか。経験論でいえば、そんなに甘くはないようだ。お金をたくさん持っている企業でも技術力不足な企業はたくさんある。お金だけで技術力は手に入らないようだ。
▪︎技術力を商品としてみること
最近のAmazonの流通サービスは凄いと思う。Webページで商品を探して、ポチっと押したら近くのコンビニに商品が届く。扱う商品のラインナップも幅広い。日常品からいかがわしい物まで、Amazon一つで何でもまかなえる。間違えて購入しても簡単にキャンセルできるし、商品の配達状況も手に取るように分かる。
・・・こういうノリで技術力をお金で得ようとしてないだろうか?お金を払えば技術力のある人が来てくれて、どんな無理難題もやっつけてくれる。届いてから、スイッチを入れれば、勝手に動いて問題を解決してくれる。そういうパッケージ商品だと見られている気がする。
▪︎技術力は生き物だ!
だが、こういう風潮に一つ異論を唱えたい。技術力は物と違う。あくまで人間ありきで成り立つものだ。技術力を過剰に物扱いするのは、非常に乱暴な扱いだと思う。技術者は、自分たちが人間であることをアピールすべきだ。
技術力を物のように考えていると、いろいろな軋轢が生じてくる。お金を出しているからといって無茶難題を突きつけても、できるものはできるし、できないものはできない。お互い利益を得るには、技術者と経営者が理解し合うこと。これが一番だ。
Amazonのサービスでも唯一扱っていないもの。それは生き物だ。命あるものを物のように扱うことはできない。また、物のように扱うべきではない。同じように、技術を物のような扱いをするべきではない。技術力は人と人で共有すべきもの、という認識は持つ必要があるのではないだろうか。
▪︎ところがどっこい
Amazonで生き物を扱っていないかと思ったら、どっこい扱っていた。これとか、これなど。ほぼ物と同列の扱いだ。さすがAmazon、抜け目が無い。便利な世の中になったもんだ。
生き物を通販で扱うといっても、きちんと死なないようなケアはされている。そこにツッコミを入れる気はない。本当に問題なのは、どんな物でも簡単にお金で手に入るので、考え方が雑になってはいないだろうか。
お金さえあれば何とかなる。ビジネス寄りの人はこういう考えをよく口にするが、実際は違う。お金、プラスいろんなものが必要なのだ。お金を技術力に変えるには、このプラスアルファいろんなものが必要だ。
やっぱり、世の中お金だけじゃない。こういうと貧乏人のひがみのように聞こえるが。そうではない。お金以上にシビアな世界があるということだ。簡単にいえば、お金 プラス才能だったり、お金プラス努力。時には、お金プラス運という、人がどうこうできる範疇を超えることもある。そこが世の中の厳しいところであり、また、楽しいところだろう。