未知の世界へ旅立とう
いままでJavaとWebアプリの知識だけでそこそこごまかしが効いているけど、そろそろ賞味期限切れなのでモバイルアプリの知識を習得しないと老害化してしまう
これは、とある勉強会で知り合った方が今年の2月ごろにツイートしていたものです。それを読んだとき「それならば新しいことに挑んでみましょうよ! 」と思って、1つのWeb記事を紹介しました。 今日はその記事を通して、未知の世界へ旅立つ・新しいことに挑戦する意義について書いていこうと思います。
■コンフォートゾーンから飛び出せ
「コンフォートゾーン」という言葉があります。意味は「心地良い空間」。そこにいると高いパフォーマンスを出せるそうです。使い慣れたプログラム言語とフレームワークで仕事をしていたり、気の合う仲間たちと仕事をしていたりするような状況でしょうか。ですが、自分や組織をさらに成長させるためには、この「コンフォートゾーン」から抜け出す必要があるそうです。
それが書かれているのが「ほぼ日刊イトイ新聞」の「適切な大きさの問題さえ生まれれば。」という連載です。
ぼくが若い人たちによく言うのは、 ぬるま湯に慣れてしまうのはよくない、 ということですね。 やっぱり、いったんベンチャーと名乗って、 さらにそこに集まってきた人がいる以上は、 ステップアップしていってほしいんです。
なにか自分のやりたいことがあって、 その好きなことをやって過ごしていると それを喜んでくれるユーザーの方が集まってくる。 でも、ここで完結しているだけだと、 そのつぎへ進むのに、足りないんですね。 英語でいうと「コンフォートゾーン」 という言葉があるんです。 「Within the Comfort Zone」とかね、 要するに、自分が非常に居心地のいい場所にいる。 そこそこ利益が出て、 20人くらいの社員に給料も払えて、 ある種のユーザーからは喜ばれている。 だけど……ということですね。
ここではベンチャー企業に向けて語られています。ですが、僕らエンジニアの自分戦略にも、この考え方は当てはまるだろうと僕は考えています。
■コンフォートゾーンから抜け出そうとした
3年間、.NETでプログラムを書いてきた。本だって何十冊も読んだ。そのおかげで、相応に仕事はできるようになった。いまのままでも十分やっていける。でも、いまはスマホアプリ隆盛の時代。数多の綺羅星が輝くWeb業界もある。勉強会に参加する中で、圧倒的なスタンド能力を持つエンジニアに出会ってきました。
そんな状況に触れる中で、「僕もあの人々と同じように活躍したい」という憧れを抱きました。また冒頭のツイートをした方と同じように「このままでは老害化していく」という危機感を感じました。
もちろん、このまま.NETの技術を磨いていくことは必要。だけど、それ以上にまだ見ぬ世界に触れてみたい。その想いがあふれだし、昨年の夏ごろから僕はスマホアプリの勉強を始めました。
■失うものなど何もない
昨年夏にObjective-Cを使ってのiPhoneアプリ開発を学び始めたものの、すぐに挫折。その後Titanium Mobileを使ってアプリのリリースまでこぎつけられました。そこで得られたコードの書き方が、いま仕事で書くコードの書き方にフィードバックされています。
iPhoneアプリの開発を学ぶ中で、今まで足を運んだことがなかった勉強会にも参加しました。まったく知り合いがいない状況でぼっちになりかけたこともありました。ですが、実際に作ったアプリが自分の看板となり、楽しくお酒を飲み交わせました。
そうやって、いろいろな勉強会に参加するなかで多くの人と出会いました。その人達のTwitterを見ていたら、技術のトレンドの流れとでも言うべきものが見えてきました。
このゴールデンウィークでは、コラム「雲(クラウド)の隙間から青空が見えた」の粕谷大輔さんがきっかけで京都の「プログラマーズナイト」というイベントに参加。初めてDJに挑戦しました。これも「勉強会の仲間ならば、きっと受け入れてくれるだろう」という信頼があったからこそできたことだと思っています。そこで得られた感覚は、ライトニングトーカーとしての振る舞いにフィードバックされつつあります。
「失うものなど何もない。挑戦するからこそ得られるものの方が圧倒的に大きい」いま、僕はそう感じています。だから、いろんな人に「未知の世界へ行ってみようよ」と呼びかけています。
我々は芸人。芸事のためにスキルを磨く。
新しい知識や技術を学ぶ場合、独学や勉強会に参加するまでならば間違いなく失うものはないでしょう。それまでに積み重ねてきた経験は生かせますし、新しく学んだ知識や技術は今の仕事へもフィードバックしていけるでしょう。
新しい知識や技術を仕事に持ち込む場合、少なからずリスクは出てくるでしょう。ですが、そのリスクを取らずにいまのままの仕事をしていくこともリスクになりえます。どちらのリスクを取るかは人それぞれなのでしょう。
昨年の6月ごろでしょうか。僕の尊敬するエンジニアの方がある勉強会でこんなことを言っていました。
我々は芸人。芸事のためにスキルを磨く。
そう。私たちは芸人。それぞれの持つ技術=芸を使って世の中に価値を提供する芸人なのです。ならば、恐れず、面倒がらずに芸を磨いていきましょう。未知の世界に旅立ち、見聞を広めて、帰ってきましょう。そのチャレンジが、私の、あなたの、血肉となるのですから。