ITエンジニアの結婚は「壁」だらけ!?
皆さま、あけましておめでとうございます!
今年もたくさんのITエンジニアの皆さんが、仕事と生活どちらも充実していただくためのヒントを、一緒に見つけることができればハッピーです。よろしくお願いします!
さて昨年12月、「結婚って転職活動に不利なんですか!?」という結婚をテーマにしたコラムを掲載したところ、予想以上に反響が大きく、やはり皆さんにとってはとても気になる内容なのだと改めて痛感しました。
■結婚するときの3つの壁
私の元に相談に来られるITエンジニアの中には、「結婚」をきっかけに転職を考えたという方が実は少なくありません。
現在の会社で、いまのままの仕事で、本当に結婚生活をきちんと送ることができるのか?
近い将来に結婚の予定がなくとも、男女を問わず、20代後半になると多くの方がぶつかる「壁」だと言えるのではないでしょうか。
それでは、ITエンジニアが現在の職場に対して、結婚する時の「壁」だと感じていることは何でしょうか?
これまで転職活動のお手伝いをさせていただいた方の意見の多くは、以下の3つに集約されると思います。
1. 労働時間
やはり圧倒的に多いのが、労働時間についての不満や不安。
以前掲載したコラム、「ワークライフバランスって何だろう?【後編】」でも触れていますが、そもそも毎月80~100時間の時間外勤務(残業)や休日出勤を余儀なくされている職場では、穏やかな結婚生活など送れないのではないかと不安になるのは当然です。
2. 勤務地
現在、お客様先(発注元)に常駐している多くの方が感じる不安。
それなりの規模のプロジェクトに携われる会社であれば、あまり問題がないように思えますが、3次請け、4次請けといった段階で参画するプロジェクトばかり受託している場合、2~3カ月で現場が変わるため、新生活の拠点を定めにくいことを心配する気持ちはとてもよく分かります。
3. 将来性
これは結婚が理由というより、結婚をきっかけに考える方が多いようです。
ひとりでいるときは、現在の年収でも好きな仕事ができていればいい。今は、十分にスキルアップしていつかもっとレベルの高い企業に転職してから年収アップできればいいと考え、目の前の仕事に集中してやる。しかし、結婚というイベントによって具体的な将来像を描くようになり、5年後、10年後のステップアップを真剣に考えるようになります。
■結婚後のライフプランと、仕事のキャリアアップ像
労働時間については、個人の努力で削減できる部分も大きいとはいえ、80~100時間の残業が何カ月も継続しているようであれば、会社側が従業員が長く安定して勤務できることを重視していない可能性もあり、転職を選択肢に含めて検討する必要があると考えています。
勤務地については、大手企業に就職すると今度は全国転勤の可能性も出てきますので、会社の規模やイメージだけで判断することは危険です。
私が一番大切だと考えていることは、そのときの家族の状況によって、ある程度参画するプロジェクトを柔軟に調整してくれる会社かどうか、という点です。
機会があれば、まずは現在の会社の上司や人事担当に確認しておけるとベストですね。
そして将来性については、現在の会社ではどんなに頑張っても上級SEやリーダー、マネージャ、ITコンサルタントなどにステップアップできる可能性がないのであれば、順調に年収をアップさせることも難しいでしょう。目指す目標を具体的に設定したうえで、転職もひとつの選択肢として取り入れることが必要でしょう。
結婚後のライフプランを思い描くとき、せっかくの機会ですから、仕事のキャリアアップ像と具体的な目標、その時期を設定してみるのはいかがでしょう? 多くの発見があると思いますよ。
ITエンジニアは他の職種と比較しても、十分な収入を得られる職種のひとつです。業界全体では、徐々に社員へのサポート体制や制度も整ってきているように感じます。
結婚生活も存分に楽しめるワークライフバランスの実現、私は「案ずるより産むが易し」だと思っています。