育児に関する「あの噂」が我が身にも! その時わたしは……
娘が生まれる前、先輩のご夫婦にお会いすると、決まって「子どもは本当によく病気になるからね」と忠告されたものでした。
正直なところ、当時わたしはその忠告をあまり深刻に捉えておらず、「うちの娘はきっと大丈夫だろう」と高をくくっていました。
しかし今、新米のパパ・ママが目の前にいたら、「本当に子どもはよく病気になるからね。用心に用心を重ねて注意しないと!」とアドバイスしたいと思っています。このことは、単なる「噂」ではないのですから……。
我が家は夫婦ともにフルタイムで働いているため、娘は慣らし保育を含めて10カ月の頃から保育園へ預けています。幼児は免疫力が少ないため、ありがたくないウイルスを保育園から持ち帰ってくることがよくありました。
高熱が出たり、お腹を壊したりすると、保育園で預かってもらえなくなり、困ったことになります。まず、夫婦のどちらかが仕事を途中で切り上げ、迎えに行かなければなりません。さらに、どちらかが数日間は休暇を取りながら、入れ替わり立ち替わりで看病が必要になります。
実はつい最近、そのことが現実となりました。
新年早々、娘が夜中に突然、嘔吐してしまったのです。
その晩、数回にわたり嘔吐を繰り返したと思ったら、朝からは激しい下痢を繰り返す。初めてのことに、妻と私はオロオロするばかりでした。
医師の診断は、「感染性胃腸炎」。
発熱はなく、吐いたあとはすっきりする様子の本人は歌ったり踊ったりし、いたって楽しそうだったのが唯一の救いでした。しかし、保育園がある東京都荒川区では、「感染性胃腸炎」になると医師から許可証をもらえるまで登園禁止となりました。
1週間、休暇の調整にバタバタする生活が続きました。
なんとか娘も回復し、夫婦ともに新年明けの仕事ペースにも馴れてきた、と安心し始めた2月に入ったある日……。
また、同じような症状が起きたという連絡を受け、その日の残りの仕事をすべてキャンセルして、慌てて保育園に駆けつけることになってしまいました。
今回のことで感じたのは、育児には周囲の理解が必要だということ。
急な病気のときでも、残した仕事を気にせずに駆けつけられるかどうかはとても重要です。
たとえ、短時間勤務制度や看護休暇を導入し、福利厚生制度が整っている企業であっても、上司や同僚から「それは大変! 早く迎えに行ってあげて」という後押しがなければ、駆けつけることはできないでしょう。いつも突然の病気におびえ、安心して働き続けることが難しくなってしまったり、周囲の「目」がストレスとなってしまうこともあるでしょう。
そのため、普段から子どものことについて、まわりに周知してもらっておくことは効果的です。
何かあったときの対応について、事前に夫婦間でも十分に話し合い、自分たちのルールやパターンを決めておくこともオススメします。
心構えは万全のつもりでも、実際に慌てて迎えに行くときには、ちょっとしたパニック状態になってしまい、あとから「あっ!? アレ忘れてた!!」と、ドキリとすることもあります。
以前お話を伺ったITエンジニアのパパは、業務を切り上げて少しでも早く帰宅しなければならない場合に備えて、必ずやっておかなければならない後片付けやその手順、連絡しなければならない上司やメンバー名を記載した「自分用 緊急対応マニュアル」を用意しているとのことでした。
なかなかそこまでは難しくても、少しでも準備をしておけば、必ず役に立つと思います。
仕事と生活とのバランスを保つためには、自分の努力だけではなく、周囲の協力が必要不可欠です。1人で悩まずに、会社でもいろいろな人にどんどん相談しておくとよいでしょう。
ちなみに……、「子供が病気になると、必ず両親にうつる」という噂……。これも事実です。