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ITエンジニアだけが3Kって本当?

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 転職のご相談にいらっしゃるITエンジニアの方の中には、これまでとまったく違う業界、新しい職種に就きたいと考えている方が少なくありません。

 そうした方の多くが、IT業界は3K(キツイ、帰れない、給料が安い)というイメージから、現在の就業環境も労働時間が長い、低賃金であると不満に思っていらっしゃいます。

 こうした内容は、ITエンジニア特有の問題なのでしょうか?

 先日、ある雑誌でITエンジニアの意識調査アンケートが掲載されていました。それは、わたしにとって目から鱗が落ちる内容でした。なんと、ITエンジニアの『8割以上』の方が、現在のお仕事に満足されているという結果だったのです。

 さらに、給与額や時間外労働について、他業界と比較したデータも掲載されていましたが、どのデータもほぼ同水準で、決してIT業界だけが低賃金で長時間労働を強いられているわけではないことが分かりました。

 確かにこれまで、ITエンジニアからのキャリアチェンジによって、大幅に給与が減少する方や、時間外労働がむしろ増えてしまったというケースは珍しくありませんでした。特に女性の場合、その傾向が強くあるように感じます。

 例えば、「育児のためにどうしても残業時間を短くしたい」と考えていたSさん(仮名)は、大幅な年収減少を覚悟で、ITエンジニアから一般事務へ転身されましたが、そこには大きな落とし穴が……。

 確かに時間外労働が減少した月もあった一方で、繁忙期には以前とあまり変わらない状況もあり、期待通りにはなりませんでした。

 しかも前職のITエンジニアのころは業務の進め方に裁量権が与えられており、ある程度作業時間の自己コントロールができていたため、お子さんの急な病気にも柔軟に対応できていました。

 ところが、新しい仕事ではデスクワークが中心で、自分はもうすっかり仕事が終わっているのに、上司が帰るまでは席を立てない雰囲気。そのため、かえってストレスがたまってしまい、その結果、再び転職を余儀なくされました。

 もし現在、時間外労働が非常に多く、それが給与にも反映されておらず、不満を感じている方がいれば、それがITエンジニアという職種に起因するのか、所属している会社の問題なのかをしっかりと見極める必要があります。

 もしも、その問題が自分自身の働きかけで改善できるのであれば、まずは会社側と十分に話し合うなど、チャレンジしてみてください。その上で次の方法を考えなくては、また同じような問題にぶつかったときに選択肢が非常に制限されてしまいます。

 そして、可能な限り努力したにも関わらず、大切なものを確保できない環境であれば、転職を選択肢に含めて、幅広く検討することがよいでしょう。

 そのときには、自分が実現したい、大切にしたい内容がよりクリアになっているはずです。

 肝心なことは、「職種名」のイメージに惑わされず、

  • 自分にとって大切なものは何か?
  • 将来にわたってそれを大切にできる職場環境にあるのかどうか?

をいつも意識しながら、業務に取り組むことが重要だとわたしは考えています。

 もちろん1人で悩み、煮詰まってしまったら、いつでもお気軽にご相談くださいね。

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