「時間」について考える
■娘を寝かしつけたら、もうふらふら
ワークライフバランスを良好に保とうと考えると、仕事の時間を短くすることにばかり目が向かいがちになりませんか?
現在わたしは、20時過ぎくらいに仕事を終え、保育園まで娘を迎えに行く毎日を過ごしています。その日の仕事はその日の業務時間内に終わらせるように努めていますが、こうしてコラムを書いたり、自分自身の勉強をするための時間は帰宅後に確保しなくてはいけません。
娘と帰宅してから、お風呂に入り、薬を飲ませ、一緒にハミガキをして、ここからいよいよ寝かしつけ。最近は、ようやく自分から眠りに入るようになってくれましたが、それでも1時間ほどは添い寝をして過ごすことになります。
この役目を仰せつかった当初は、娘を寝かしつけた後に何をするかばかりを考えて、少しでも早く眠らせようと焦り、なかなか寝付いてくれない娘にイライラしたりして……。
ようやく役目を終えると、すでに23時近く。もうすでに体力、気力を使い果たし、ふらふらになりながらする作業はあまりに非効率的で、結局ほとんど何もできないまま、ダウンしていました。
■一度眠って、夜中に起きて仕事をする
そんな頃、今でも心の師と仰ぐ、株式会社ワークライフバランスの小室淑恵さんの著書に出会いました。小室さんがお子さんを寝かしつけるときには、一緒にご自分も寝てしまい、夜中に起きて仕事をされていることを知ったのです。
睡眠時間はまとめて確保しなくてはいけないと思い込んでいたわたしにとって、細切れに寝るという発想はまったくなく、まさにコロンブスの卵状態。
さっそく実践してみたところ、これが自分にはとてもフィットしていたようで、一度眠ってリフレッシュしたところで、夜中に集中して一気にやりたいことをこなし、またすぐに就寝するという生活リズムができました。
なにより、娘が眠りにつくまでの様子を温かい気持ちで見守れるようになったことが嬉しい変化でした。
■時間は確保するものではなく、活用するもの
もちろん、仕事の時間が短くなれば、相対的に生活にかけられる時間は多くなるので、仕事の内容よりも残業の少ないことを優先する人も多くいます。
もし、それなりに残業があったとしても、時間の使い方に工夫をすれば、生活との良いバランスを上手にキープできる。そう考えることができれば、充実した仕事ができる企業の選択肢は確実に増えると思います。
ワークライフバランスの確保を企業任せにせず、自分自身も積極的にアイデアを出して取り組む。この姿勢を忘れないことが、「仕事も生活も楽しむ!」ための第一歩だと思います。
先日、大学時代からの友人の結婚式に参加した際、早朝のニュース番組でキャスターを務めるAさんと久しぶりに再会。
平日は0時に起床して、4時からの生放送をこなし、朝の9時と夜の9時に3時間ずつの睡眠というびっくりのペース。それでも、週末は精力的に旅行に出かける彼女の姿から、時間は確保するものではなく、活用するものだとひしひしと感じたのでした。