第29回(番外編): ガジェットを分解してセンサーを手に入れよう(その4: その他の色々なセンサー)
皆さん、こんにちは。「100円ショップのガジェット」を中心に電子機器を色々と分解をしているThousanDIYです。
このコラムでは、これまで分解したガジェットの中で興味深かったものをダイジェストで紹介していきます。
今回もガジェットを分解して入手できるセンサーについてです。第4回は最終回「その他の色々なセンサー」です。
フォトリフレクタ(反射型光電センサー)
「フォトリフレクタ(反射型光電センサー)」は「赤外線発光ダイオード」と「フォトトランジスタ」がペアになっているセンサーです。
「赤外線発光ダイオード」からの光が、物体に反射して「フォトトランジスタ」で受光することで出力電流が変化することを利用して、物体が接近したり、反射率が大きく変化(例えば黒ー>白にいろが変化する)したりするのを検知することができます。
身近なところでは、お店にあるアルコールディスペンサーや手を近づけると動くおもちゃに使われています。
フォトリフレクタ
重量センサー(ロードセル)
「ロードセル」は、力がかかると変形する「起歪体(特定の場所に歪が集中するような形状に加工したアルミの棒や板)」とその変形量(歪)を測定するために貼り付けられた「歪ゲージ(歪に比例して抵抗値が変化する素子)」で構成されています。
「起歪体」の一方を固定(片持ち)とし、固定していない側(自由端)に力を加えたときに歪が発生する場所に「歪ゲージ」を貼り付けて、その力に比例する歪を抵抗値の変化として測定し、重量に換算します。
この電圧変化は非常に小さいので、分解して単体で使用する場合は専用のアンプが一体となった「ロードセル用アンプ」を使用します。
例えばM5Stackには「Weight Unit」というロードセルアンプを内蔵した製品がありますので、これと組み合わせれば簡単に使うことができます。
ロードセル
M5Stackの「Weight Unit」(写真はM5Stack Storeより)
半導体ガスセンサー(アルコールセンサー)
半導体ガスセンサーは内部の半導体素子表面に吸着した酸素量によって電気抵抗値が変化する特性を利用したセンサーです。
内蔵のヒーターで加熱した状態で呼気を吹きかけると、呼気のアルコール成分に反応して吸着酸素が減少、電気抵抗値が低くなります。電気抵抗値が低いほど体内のアルコール濃度が高いと判定されます。
半導体ガスセンサー
今回紹介したセンサーが入手できるガジェット
フォトリフレクタ(反射型光電センサー)が入手できるガジェットの例
「アルコールディスペンサー」
重量センサー(ロードセル)が入手できるガジェットの例
「デジタルキッチンスケール」
半導体ガスセンサー(アルコールセンサー)が入手できるガジェットの例
「アルコールチェッカー」
まとめ
身近な製品を分解することで、電子工作でつかえる色々なセンサーを入手することができます。
これらのセンサーについて、ネットで機能や応用回路・使い方を調べるだけでも勉強になります。
次回更新は2週間後の4/11(火)の予定です。次回はダイソーで一瞬だけ登場した「ロボット掃除機」を分解してみます。