街で見かけたガジェットを分解してわかったこと・わからないこと色々レポート

第28回(番外編): ガジェットを分解してセンサーを手に入れよう(その3: 温度センサーと湿度センサー)

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皆さん、こんにちは。「100円ショップのガジェット」を中心に電子機器を色々と分解をしているThousanDIYです。
このコラムでは、これまで分解したガジェットの中で興味深かったものをダイジェストで紹介していきます。


はじめに

今回もガジェットを分解して入手できるセンサーについてです。第3回は「温度センサーと湿度センサー」です。

温度センサー

100円ショップのデジタル時計やデジタル温度計では、室温が表示できるものが沢山あります。
これらを分解して入手できる「温度センサー」は、主に「NTCサーミスタ」と「ガラス封止サーミスタ」です。

NTCサーミスタ

「サーミスタ」は周囲温度によって抵抗値が変化する素子です。分解で入手できるのは「負の温度特性(NTC、温度が高くなると抵抗値が小さくなる)」の「MF52タイプ」のものです。

安定した電源から固定抵抗とNTCサーミスタで分割した電圧をプロセッサのアナログ入力(ADC)で測定することにより、周囲の温度を測定することができます。

01_サーミスタ.jpg

NTCサーミスタ

ガラス封止サーミスタ

「ガラス封止サーミスタ」はサーミスタをガラスで封止することで、耐熱温度をあげたものです。

使用温度範囲は通常の「MF52タイプ」では -40℃~+120℃ ですが、「ガラス封止サーミスタ」では -50℃+300℃ となります。
高温でも使えるということで、揚げ物の油の温度を測定するキッチン温度計のようなものに採用されています。

03_ガラス封止サーミスタ.jpg

ガラス封止サーミスタ

湿度センサー

100円ショップで最近見かけることが増えてきた「デジタル温湿度計」からは湿度センサーが入手できます。

比較的多く使われているのは「HR202」のシリーズで、湿度と温度の組み合わせで抵抗値が変化するタイプの湿度センサーです。

01_湿度センサ.jpg

湿度センサ

湿度センサーもサーミスタと同様に、電源から抵抗分割した電圧をプロセッサのアナログ入力(ADC)で測定します。
通常、このタイプの
湿度センサーは温度センサー(サーミスタ等)と組み合わせて使われるケースが多く、データシートにある温度と湿度センサの抵抗値の組合せから、実際の湿度を計算します。

02_HR202の温度・湿度-抵抗値対応表の例.png

HR202の温度・湿度-抵抗値対応表(データシートより抜粋)

今回紹介したセンサーが入手できるガジェット

NTCサーミスタと湿度センサーが入手できるガジェットの例

02_デジタル温湿度計.jpg

ダイソー「デジタル温湿度計」

ガラス封止サーミスタが入手できるガジェット

04_ダイソー_デジタルキッチン温度計.jpg

ダイソー「デジタルキッチン温度計」

まとめ

他にも100円ショップにはセンサーを採用した製品があります。次回もこれらのセンサーを紹介する予定です。


次回更新は2週間後の3/14(火)の予定です。次回も「身近なガジェットから手に入れられるセンサー」の続きです。

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