町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その84 退職金の提示が始まる。。

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59歳、定年間近で切られた川藤さんは悔しがっていた。「42年間、最後までやり通したかったよ」。確かに痛いほど気持ちはわかる。定年数か月前で会社からクビにされたんだもん。卒業寸前ですべてがぽしゃってしまったんだからね。「これじゃあ中途退職と変わらねえよ」って。会社側も配慮が足りないよね。あと数か月で定年なんだから最後まで働かせてあげればいいんだよ。これがリストラってやつだよね。

とにかく社員の言い分は全て無視。全ては会社の都合の良いように社員を自由自在に操る。都合の良いときは社員は労働力、都合の悪いときは社員は物なんだよ。こんなときのために居る肝心の組合は?そういえば何もしていなかったな。選挙活動とか無理やり参加させるくせにこういう一大事なことは見て見ぬふり。くその役にも立たないね。また、自分から自己退職する社員も出てきた。まだ私よりも若い。彼らには次の目標がすでにあったようで、その目標に向かって進んでいくのだった。頑張ってほしいよね。

私はというと、何も考えていなかった。だってこのときまで潰れるなんて思ってなかったからね。しかし、いよいよ潰れるんじゃないかって思わせる事件が起こる。何度も書いているが事件てほどではないのだけれど、面談が始まったのだ。どのような面談かというと、現在の自分の退職金はいくらになるかを人事で計算して各社員に教えてくれるというものであった。私はいくらかというと、このとき33歳、約13年勤務、退職金は312万円であった。自分ではもっと多く予想していただけにこの金額ではとてもじゃないが納得いかなかった。まあ、数百万単位の退職金がもらえるだけでも恵まれているほうだろう。勤続20年以下の社員たちはだいたい変わらなかった。勤続30年以上になると1000万超えるようなことをちらほらと聞いた。ちなみに例の矢島さんの退職金は3000万。勤続約41年、現場一筋、なんの肩書のない平社員でもこんなに貰えるのだ。3000万なんて国家公務員並じゃねえのか?私の約10倍の金額だもんね。

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