町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その77 新しい課長が来たけど。。。

»

さて、例の横領騒動などもあり嵐のような状況もようやく収まってきたころ、新しい課長が就任してきた。その新しい課長というのが昔、私が技術部に応援に行ってたときにお世話になった部署の広沢課長だ。技術部のときには主事(課長と同じくらいの役職)であったが今回、製造部に課長として就任したのだ。私も、広沢課長もお互いによく知っていたので冗談交じりの挨拶などを交わしていたのだが、しかし、杉沼課長の後釜というには荷が重すぎた。職場はガタガタに傾き始めたのだ。

どのようにかというと、班長、係長連中が、広沢課長の言うことを聞かないし馬鹿にしちゃっているのだ。こうなると下っ端の私たち現場にまで影響が出てくる。上がやる気をなくすと下もやる気をなくすのは当然のこと。職場全体が遊びというか、なんとも言えない雰囲気に変わってしまったのだ。また、広沢課長も初めての管理職のせいか威厳というものが感じられなかったので現場の人間もあまり相手にしなかったのだ。こうなるとチームワークはメチャクチャになる。そして職場全体の指揮も低下していった。

やはり杉沼課長が偉大過ぎたのだ。「杉さんが居てくれたら。。。」こんな愚痴があちこちで聞かれるようになった。杉沼課長のやったことは許すことはできないが、しかし、仕事に関しては本当に出来る人であったし部下思いで情にも熱い人だった。いろんな職場を経験したが杉沼課長より優秀な人は今も会っていない。それほどの人であったと居なくなってつくづく思う。とにかく職場全体が傾きはじめ、なんとか立て直そうと広沢課長も必死なのだが、やはり現場経験のない管理職はやることがちんぷんかんぷんだ。そこへ新たな政策が発表された。

「モンキー作戦!」って政策だ。簡単にいうと「ミザル イワザル キカザル」をちょっと変えて「見える、言える、聞こえる」という三つのキーワードを社員全員で共有し合っていこう!ということであった。まずはみんなのコミュニケーションを固めていこうということなんだろうけど、今更そんなこと言っても現場では十分にコミュニケーションは取れているし、現場の情報はおたがいに共有しているので「馬鹿じゃねえの」って声が現場で出始めた。こうなるとますます現場と管理職の溝は深まるばかり。係長や班長連中が現場で修理対応などに追われていると、広沢課長が状況を見に来る。すると周りからは「何しに来たんだよ!」って、邪魔者扱いされてしまう。こんな職場になってしまったのだ。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する