“アラサー”IT系女子が、“アラハタ”だった頃(その2-2)
こんにちは。今年は花粉の勢力が強すぎて、アレルギー性気管支炎を併発してます。4年前に突如発症し、治るのに3カ月。咳の勢いがキツ過ぎて吐いてしまうので、毎日トイレに駆け込んで吐いては、部屋に戻ってまた仕事の日々。こんなこと、これまでなかったのに! まさに、青天の霹靂(へきれき)……。
と、強引に持っていきましたが(笑)、今回は若き日のわたしに突然降りかかってきた『青天の霹靂』について書きます。
◆今回はロッカールームの中心で愛を叫ぶ
ある日、全キーパンチャーを対象とした面談が実施されました。現場で、最初に面談を受けたH先輩が血相を変えてロッカールームに戻ってきました。いぶかるわたしたちに告げられたのは、「リストラ」という名の青天の霹靂……。
- 今後、正社員として勤務したい者は、より上位の職種へ異動すること
- キーパンチャーを続けたい者は、「契約社員」として雇用する
要するに、正社員としてキーパンチャーを続けることはできなくなるということです。そ、そんなアホなーーーー!!!
騒然となるロッカールーム。わたしたち、どうなっちゃうの?
面談した課長代理からは、「汎用機オペレータへの転身が最も技術的なハードルが低いが、需要はあまりない。それ以外の業務は、高度な専門知識が必要で、転身は難しいだろう。ただし、いずれにせよ人員の空きがなければ異動できない」と言われ、暗に「契約社員」を選択させようとしているのが見え見えです。
不安を抱えつつも、「せっかく講習会も出たのに、おめおめと辞めさせられてたまるか!」と、闘魂注入。負けるもんか! ダメで元々じゃーー! と、いう意気込みで「異動したいですっ!」と鼻息荒く宣言しましたが……。
課長代理 「○○(=わたし)に関しては課長と、『もし、アイツが自分から異動したいって言ったら、やらせてみよう』って言ってたんや。言ってくれて良かった、良かった」
そ、そんな裏事情があったなんて! 大人の世界って怖い……。でも、他の社員に言うわけにもいかず、嬉しいけど後ろめたいような複雑な心境でした。
◆遂に異動が決定!
案件発生まで、キーパンチャーを続けながら待機していましたが、遂に異動が決定。朝礼で発表されると同時に、「あの子は正社員で残してもらえるの?」「じゃあ、わたしたちは?」などなど、社員間に疑念が生じたようです。廊下で先輩に捕まり、根掘り葉掘り聞かれたり、「給料上がるの?」と聞かれたりしました。
不安なのは誰でも同じですし、直接聞かれるのは良いんです。自分の言葉で説明できますから。ただ、ある理由から、距離を置いて付き合うようにしていた同期が、陰でいろいろ吹聴していることが分かり、キレたわたしは大人気なく叫んじゃいまして……(実際に叫んだわけではないですが)。
「アタシは自分から行動を起こした。だから、チャンスをもらえたと思ってる。でも、アンタは自ら行動を起こす気もないくせに、何もしないで陰でコソコソ文句言って妬んでるだけだろーが!」
彼女は、反論できない代わりに先輩を巻き込み、「わたしが一方的に同期や先輩たちをバカにする発言をした」ということになったようです。そのことで、ある先輩から「アンタの言ってることは間違ってる。謝れ」と、ひどく責められました。「世の中には、自分から行動を起こす勇気を持てない人もいる。そういう人を馬鹿にする発言は許せない」という意味だったと記憶してます。
先輩の言ってることは正しい。でも、間違わないでほしいのは、「自分から行動を起こす勇気を持てない人」を批判したのではなく、「自分から行動を起こす勇気も持てず、何もしないくせに他人を妬んで、陰で悪口言ったり、勝手に勘ぐるだけの人」に対してキレただけのことです。似ているようでちょっと違うつもりなんですが、自分が言った内容が正しいのか、そうじゃないのか、よく分かりません……。
今から思うと、お互いに将来に不安を抱えていたのは同じですから、キレたのはやっぱり大人気なかったかなー、と思います。
わたしを責めた先輩は、カッとなると冷静な判断ができなくなる人ですが、裏表のない性格で皆に慕われていました。わたしも、その先輩のことを慕っていただけに、「謝れ」という一言が特にショックで言い返すこともできず……。結局、わたしが悪者になってその騒動は終わりました。
ただ、落ち着いて事情を確認すれば、わたしの発言の意図も理解してくださり、先輩とは後日和解。あちらから、「あの時は○○の気持ちも考えずにヒドイこと言ってごめん」と謝ってくださいました。同期とは、稀に会社の行事で顔を合わすことがあっても互いに完全無視ですが(笑)。
そんな過去を背負いつつ踏み出した“IT系女子”の道。簡単にギブアップするわけにはいきません。異動や退職の情報は部署が違っても分かります。キーパンチャーを続けている同期に「アイツ、異動したのは良いけど、ついていけずにさっさと辞めやがった。ざまーみろ」とか言われたら悔しいので(苦笑)。
この一連の出来事で思ったこと。
「チャンスは、それを望んで、かつ、自ら手を出した人にしか与えられない(というか、掴めない)」
今となっては当たり前だと思えますが、22歳になったばかりのわたしには、キャリアという言葉は何だか違う世界の言語のようで、仕事は空から勝手に降ってくるようなイメージでした。今もそうかも……。
何だかモワモワした気分のまま、「その3」に続きます。実はヘルプデスクになるには、まだもうワンクッション置いてからなんですよね……。どこまで引っ張るんでしょうか、わたし(笑)。
コメント
第3バイオリン
組長さん
>アレルギー性気管支炎を併発してます。
大丈夫ですか。無理なさらないで下さい。
22歳でリストラですか・・・まさに「青天の霹靂」ですね。
そういうピンチのときにやってくるチャンスを見極めてうまく乗ることができるかどうかは本人の勇気と努力なんでしょうね。
私も心の病(らしきもの)という大ピンチのときに、評価への移籍というチャンスに恵まれました。
開発から評価への移籍というのは人によっては左遷ととらえる場合もありますが
(ヨギさんのインタビューにもありますが、たいていの開発者は評価を格下ととらえています)
私は直感的に「これはチャンスだ」と思いました。
実際に評価に移ってからは仕事について前向きに考えられるようになったし、
コラムニストにもなれたし、いい方向に進んでいると思います。
私も評価に移籍してから、キャリアというものは単に与えられた仕事をこなすだけでは形にならないことを悟りました。
それにしても女の嫉妬は恐ろしい(悪寒)。
組長さんの考えは間違いではないと思いますよ。
何もせずに成功者を妬んだり、噂話で貶めたりするのは楽なものです。
でもそれで生きてて楽しいですかね?と私は言いたくなります。
確かに何もしないという選択をする人、それしか選択できない人がいるのは事実です。
それでもその範囲でできることをすればいいし、他の選択をした人と比較するのは
ちょっと違うんじゃないかなあ、と私は思います。
そんなことを考えながら、身の丈にあった幸福を追及しているところです。
組長
>第3バイオリンさん
こんばんはー★
>大丈夫ですか。無理なさらないで下さい。
ありがとうございます★ヒノキもかなり終盤に差し掛かり、やっとマシになりました。もう吐く心配はないです。
>でもそれで生きてて楽しいですかね?と私は言いたくなります。
そうそう!だから、徐々に私は彼女と距離を取り始め、自ら浮き始めたのです。笑
来月から異動になりますが、この1年、受付をしていたのはある意味ではチャンスであり転機であったと思います。いろいろ勉強出来ましたし、何と言ってもエンジニアライフを通して皆さんと出会えたこと、いろいろなエンジニアさんの日常を垣間見れたことはものすごく大きいです!
こんばんは、田所です。
なに? 吐くほど酷い? 僕はアレルギー歴約30年、お医者さんに行って、IgE抗体の強さと種類を測る採血注射を受けてきて、ポララミン、セレスタミンなどを呑めば、花粉は大丈夫です。コラムを書きながら吐くのは避けようね(笑)
いやー、女子には「妬み」がありますからね。女へんに石。おー怖い怖い。
アクション起こしたあなたが偉いですよ、実際。上向いて、仕事が降りてくるのをじっと待っている受け身な人には、幸せは来ないと思うのです。
僕は実際、インバウンドのヘルプデスク(自動車で出動付き)はすんなり印刷業からは転職できたのですが、自律神経をこじらせて、現在静養中です。労災保険と、厚生障害年金などの手続きを終わらせて、結果待ちです。
そういやあ、京阪神をカバーしてたよなー。よく身体が続いたことで……。今はダメですが。
組長
稲造さん
こんにちはー。
さすがにアレルギー性気管支炎歴も数年経つと、慣れてきて「あ、これは咳の発作が出そうな感じだな」とか分かるようになってきて吐く率は格段に減りました。
来月あたりからヨガかボクササイズでも通って鍛えたいと思いまーす。