「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

友達がサンタクロース

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■棚卸の季節がやって来た

 お歳暮や年賀状。

 この季節になると、日本中で「付き合いの棚卸し」と、「感謝の査定」が行われる。

 お歳暮は、お世話になったヒトに感謝の気持ちを込めて贈るもの、ということになっている。しかし、定年退職した途端に来なくなるという話はよく耳にする。つまるところ、お世話になったかどうかは、年次評価であって、年は越せないものらしい。

■形骸化した習慣よ、さようなら

 まぁ、この季節ならお歳暮や年賀状、夏なら暑中見舞いにお中元。そういったものを否定するつもりはない。しかし、心がこもっていない形骸化した年中行事のひとつとして、なかば条件反射的に送っているのであれば、そんなものヤメチマエ!と声を大にして叫びたい。

 機械的に「送る」のではなく、心を込めて「贈る」。それが正しい日本人というものだ。

■ソーシャルギフトというアジャイルな感謝の表現

 一方、TwitterやFacebookなどで、チョットしたプレゼントを贈るサービスが広がりを見せている。例えばgifteeは、ほとんど都内の一部の店に限定されてはいるが、気軽にコーヒーやケーキやビールなどをプレゼントすることができる。プレゼントされたヒトは、期限内であれば好きなときに贈られたクーポンを利用できる。

 これは、かなり良いサービスだ。仕事で行き詰っていたときに助けてくれた同僚にビールの一杯でも奢りたいのだけど、お互いに忙しくて時間が取れない。そんな時に「じゃ、あそこのカフェのビール奢るから、時間があるときに行ってきて」という感じで贈ってみたり。

■感謝を表す敷居が下がってきた

 これまで、ネット上でしか付き合いのないヒトに対して、感謝の気持ちを込めて何かプレゼントするのはとても敷居が高かった。「お礼をしたいので、住所を教えてくれまいか?」と切り出すのは、なかなか難しいものだ。しかし、ソーシャルギフトは住所を知らない相手にも気軽に贈れるところが良い。

 GiftNowはプレゼントを宅配する形態で、全国対応してくれる。もちろん、サービス自体の利用料が掛るため、少し割高にはなるが、その手軽さは魅力だ。さらに、Birthday Crapperミナオメ!のように、プレゼントを共同購入できるサービスもある。

■友達がサンタクロース

 ローソンは、12月14日から24日にかけて、クリスマス限定のプレゼントサービスを実施した。mixi Xmas 2011とのタイアップで、「からあげクン」、「プレミアムロールケーキ」、「おやつごろ」と店頭で引き換えできるソーシャルクーポンを贈れるというものだ。まぁ、「サンタクロースからのプレゼント」というには少々寂しい品ぞろえだが、逆にそれが敷居を下げているともいえるだろう。

 これらのサービスが100%使いやすいかといえば、まだまだ改善の余地はたくさんあるように感じるし、利用できるヒトも限定されているという問題点もある。しかし、気軽に感謝を表す手段を提供してくれているという点では、大いに評価すべきだし、期待もするべきだと考える。

 結局、大切なのは「あのヒトにお世話になった」という認識と、それに対して「感謝の気持ちを表したい」という意識。みんながお互いにこの気持を持てば、ギブ&テイクで、チカラを貸し借りしあってモノゴトもうまく進むだろう。みんながみんなのサンタクロースになれるのだ。しかも、一年中。

 そんなヒトをハッピーにするサービスを、わたしもつくりたいものだ。

Comment(1)

コメント

仲澤@失業者

最近、「アレは自分のためにやるのだなぁ」と思いますねぇ。

年賀状を出さなくなって数年で一枚もこなくなり、それから
数十年がたちました。名刺に住所を入れてないし、実名じゃ
ないので、年末近くになると最近知り合った人から住所求む
のE-Mailが来ることがありますねぇ。丁重にお断り申し上げ
てますけど。
おかげさまで、学校時代の同級生の顔も名前も全て忘れまし
たし、当然それらの人の記憶からも私の存在は無くなってい
るでしょう。
感謝のこころも重要ですが、それによって互いの記憶がリフ
レッシュされる事がよりすばらしい財産となるのだと思いま
す。RAMとおんなじですね。msオーダーで忘れられるとちと
アレですが(笑)。
まぁ、自分はあと十数回の年末はこのまま押し通すつもりで
すけど地味な葬式になるでしょうねぇ(う~む)。

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