もっと職場に音楽を!
■底知れぬ音楽のパワー
先日、とある夏フェスに行った時のこと。炎天下のテントサイトに到着してテントの設営を始めた。当日は、天気は良いけれど相当な強風で、テントやタープの設営はかなり難航するものと思われた。
ところが、予想に反して設営はあっという間に終わってしまった。実際にどれくらいの時間がかかったかは分からないが、あっという間だと感じたのだ。
設営を始めるとすぐに、テントサイトの入り口付近でウェルカムライブが始まった。私の好きなミュージシャンの演奏だったこともあり、到着早々、彼の生演奏が聴けるというぜいたくに、もうノリノリで風の強ささえ楽しく感じている内に、気が付いたら設営作業が完了していたのだ。
音楽にはいろいろなパワーがあるけれど、このような、イヤなことやツラいことをフィルタリングするパワーも侮れないものがあるのだ。
■職場はノイズに満ちている
さて、ひるがえって職場に目を向けてみよう。エンジニアは「考えるヒト」だ。アイデアはほぼ100%職場の外で思いつくものだが、思いついたアイデアをカタチにする過程では、じっくりと考える必要があり、それは通常、職場の中でやらなければならない。しかし、それが快適にできる職場は少ない。雑音が多過ぎるのだ。
上司からの、プロジェクトやスケジュールを無視した特急での作業依頼。何度も繰り返される同じ質問。他部署からの問いあわせやクレーム。向学心のかけらもない同僚や部下や後輩とのかみ合わない会話。社内政争に引きずり込もうとする陰謀。くだらない噂話。無駄に長い不毛な会議。外部からの営業電話。そのほか、もろもろの雑事。
■音楽は強力な鎧
そういったノイズを除去するために、音楽は非常に強力な鎧となる。これは、単に音楽を聴いている自分が、外部の雑音から解放されるというだけではない。イヤフォンをして集中して作業していると、そのヒトの全身から「オレに声を掛けるな」オーラが出るようで、周囲のヒトも本当に必要な時以外には声を掛けにくくなるのだ。
■それは殻に閉じこもるのではなく
このようなことを書くと、コミュニケーションがまともにとれないエンジニアが、殻に閉じこもっている情景を思い描くヒトもいるかもしれないが、そういうことではない。わたしたちは、ヒトが本気で集中したいときに取る、なじみ深いある行動を知っている。それは「籠る」という行動だ。
例えば合宿なども雑音から逃れ、集中するために籠るのが目的だ。年度末が近付くと、管理職の会話の中でも「来年度の部内の計画を建てなきゃならないんだけど、雑事とかが多くてまったく進まないよ。どっかに籠ってまとめたいよなぁ」なんて声がよく聞こえてくる。
管理職だって分かっているのだ。自分たちの職場が考えるのに向いていない環境だということを!
■オフィス内で籠るためにスイッチを入れよう
だから、職場に音楽を持ち込もう。集中して考えをまとめたい時には、スイッチひとつで、自分の席にいながら籠ることができる。そしてここ一番というときのために、最高に没入できるプレイリストを作ろう!
とはいえ、現実には音楽を聴くことが許されない職場も多いに違いない。その場合は、上司と交渉してみてはどうだろうか。試しに数時間とか、定時終了後の残業時間だけでも許可してもらえないかどうか。
そこで結果を出せば、職場環境改善の立派な第一歩となるに違いない。
コメント
Music will ease up the job thats why most of request music at work place but there are many disadvantage too of music