ソーシャルコマース、位置情報、そしてスマホの端末管理
5/11-13開催の「Japan IT Week 春」に行ってきた。
と言っても、テーマも会場も広すぎるので、すべてを回れたわけではない。
ここでは、今年が第1回目となるスマートフォン&モバイルEXPOを中心に、会場内を回っていて目に付いたWeb、スマホ、モバイルに関するトレンド(というか私が興味を持ったもの)を数点紹介しよう。
■ソーシャルコマース
昨年あたりから話題のこの言葉。
確かに、自分を振り返ってみても、FacebookやTwitter等で友達が「何を買いたがっているか」や「何を買ったか」という情報を目にすると、とても購買意欲をくすぐられる時がある。
ROYAL GATEのSocialCartやエスアイアソシエイツのEverCartはそういったソーシャルコマース対応のECサイトだ。
SosialCartはタイムセール機能を持っており、衝動買いを促す「タイムセール機能」によるフラッシュマーケティングにも対応している。しかもそのタイムセール情報がFacebookページに自動で投稿されるという。
EverCartはYouTube動画を表示し、流れる動画の内容に合わせてお勧め商品を切り替えるといった設定も可能とのこと。
また、こうした流れはもちろんECサイトに限ったことではなく、製品やサービスのプロモーションにソーシャルメディアを活用することは、これからの企業にとって益々重要度を増していくだろう。
例えばスキルアップジャパンが提供する動画配信プラットフォームのULIZAでは、動画を使ったソーシャルビデオマーケティングを提案している。
プロモーションの新しい形として、とても気になるところだ。
■ビジネスデータと位置情報の結びつけ
業務系に目を向けてみると、営業、巡回業務、フィールド業務支援のソリューションが多く見られた。
例えばGoing.comのSmart Attackは、「スマホで震災に勝つ」といったコピーのパンフレットを用意して、現場からのタイムリーな報告サービスの利点をうまく訴えていた。
あるいは既存業務アプリとの連動を考えているなら、OrkneyのLI CloudのようなWeb APIを利用するのも手だろう。空間検索、ルート検索、ジオコーディング等の機能をAPIで提供しているため、短期間で自社の業務アプリにロケーションインテリジェンスを組み込もうとする際に、選択肢のひとつとして考えてもよいだろう。
この分野に関しては3年ほど前から注目していたが、ようやく「そろそろイケそうかな?」と思えるタイミングになってきたかも知れない。
■スマホのリモート管理
今後、スマートフォンが本格的に企業内に導入された場合、端末のサポート保守管理業務はかなり煩雑なものになるだろうことは想像に難くない。
OPTiMのOPTIMAL Android Solutionsは、そのようなスマホ導入および運用時の社内情報システム部門の負荷を大きく低減するものとして注目したい。
代表的な機能は以下の通り。
- サポートオペレータのPC画面にユーザのスマホ画面を共有して各種設定を操作できる
- 通信不能な状態でも診断コードをオペレータに伝えれば端末の状態を把握できる
- 端末の設定情報のバックアップを保持しておいて復旧できる
- リモートロックやリモートワイプといったセキュリティ対策
スマホの社内導入を検討する際には、このようなソリューションも合わせて評価検証することをお勧めする。
以上、時間と体力の関係で、すべてのブースをチェックしたわけではないので、紹介している製品やサービスに偏りがあるかもしれないが、そのあたりはご容赦いただきたい。