エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

なぜグダグダになっているの?ワクチン大規模接種予約システム

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責任追及も大事だけど、度が過ぎていると感じるのは気のせい?

本コラムを書く前にニュースを見ていたのですが、必要以上の吊し上げ文化を感じています。

問題点を見つけて課題を解決して改善する。それは大事です。何事でも大事です。ただ、マスメディアでもSNSでも、「悪者」をどうにかこうにか見つけ出して、正義の名のものとに「私刑(リンチ)」という娯楽に楽しむ方々がどうしても世の中には多いようです。

責任を取ること自体は問題なくとも「私刑(リンチ)」を逃れるために、責任の押し付け合いが発生しているからグダグダになってしまっているのかな?とも思えるようになってきました。もし、自分がその当事者になってしまったら、どうなるのか?

もし、自分がその当事者になってしまったら、どうなるのか?私も結局は「責任の押し付け合い」をやってしまうのだろうと結論になると、なかなか根の深い問題だなとも思いました。

じゃあ問題点はどこか?と考えると問題がありすぎて、どこから取り上げるのかも悩ましい

自衛隊大規模接種予約サイトの欠陥、防衛相の新聞社への抗議はお門違いだ(ダイヤモンド・オンライン)

こちらの記事ではウォーターフォールでなくアジャイルで開発すべきだったという結論に至っています。私は違うと考えています。(読者から記事の内容と異なると指摘がありましたので、こちらの記載は削除いたします。)

そもそもこのシステム開発は要件仕様もまとまらない状態でぶっつけ本番でリリースするしかない!みたいな状況だったことだと思います。

また日本人は欧米コンプレックスが非常に強いです。欧米で成功しているものを取り入れることは大事です。でも何でもかんでも欧米のものを取り込むことが正解という思想はどうかと思っています。ビジネス書でもニュースでも欧米至上主義が感じられます。しかし新型コロナウイルス問題では欧米の施策がすべて成功しているわけではないというのがすでに分かっています。それでも欧米至上主義のままなのは、日本人が欧米へのコンプレックスが非常に強いことが分かります。

そろそろ欧米コンプレックスから抜け出す時期だと思うのですけどね。

接種予約システム乱立「デジタル庁あれば避けられた」 平井担当相(毎日新聞)

担当大臣としては立場上こういった発言をしなければなりませんが、実際にはどうすれば避けられると考えているのか?までは記事に記載されていませんでした。発言がなかったのか、記事からカットされたのかわかりませんが、エンジニアとしても大臣として、デジタル庁としてはどう考えているのかは知りたいです。

新型コロナウイルスワクチン接種のオンライン予約受付システムに関する状況について(サイボウズ株式会社)

会社のニュースリリースですので、自社は悪くないという表現になっていますが、実際にはどうなのかはこれだけでは判断できません。ただ正直、ワクチン接種予約システムだけでここまでシステム連携をする必要あるのか?と思うほど関連するシステムが多いです。そもそも受付フォームだけで3システムが連携ってどういうこと?という疑問しかありませんでした。

実際はどうなっているんでしょうかねえ。

大規模接種センター 東京会場の予約システムで一時不具合(NHK)

コラム書いている途中でニュースが増えて困った。愚痴です。

問題発生タイミングも問題ないようも全然異なるニュースが多くて、全て追いきれない状況です。毎日似た内容のニュースが増え、情報の整理も記憶もあいまいになるぐらいニュースが多くなっている気がします。

この問題、ここまで大きくなってしまった原因の本質は何だろうか?

「システムは誰が使うのか?」「誰の作業を効率化させるためのシステムなのか?」

これを最初に考えるのですが、ITに疎い人が多い高齢者が予約するにあたり、どうすればよいのか?がしっかり考えている暇もなくシステム開発になった。それもあると思います。短期間のシステム開発はとてもリスクが高いです。それ以上に問題なのは

システム化を依頼した「政府」、システムを運用する「自治体」、システムを利用して予約する「国民」とシステム開発者の「ITエンジニア」のITリテラシーのギャップが大きすぎることにも問題があると思いました。

専門家であるITエンジニアのレベルが高いのは良いことです。ただ、専門家以外の「政府」「自治体」「国民」とのレベルが開きすぎてしまって、全然追いついていないのが現状です。そのせいもあり、不必要に「利用者に優しい」システム開発が求められている気がしています。すべてのかゆいところに手が届くシステムを望んでいる国民と、その無理難題を解決するために頑張りすぎている技術者という構図。そこに問題があると思いました。

それよりは業務プロセスの8割だけカバーできる「簡易システム」がすぐにリリースできる状況が望まれている気がします。すべての業務システムをカバーする完全カスタマイズのシステムより、レアケースはある程度の手作業で頑張るけど、その他はシステム化されて簡単に利用できる。そんなシステムのほうが多くの人が望んでいる気がします。

プログラミング教育より、ITリテラシー向上の教育が必要なのでは?

昨今、プログラミング教育の必要性が謳われていますが、本当に必要なのでしょうか?

日本の英語教育を思い浮かべるとわかります。読み書きできるだけで終わりそう。だから聞く、話すができず実用性がない知識だけが頭に残る状況です。プログラミングも知識だけあっても、それを活かすための知恵や能力がなければ使いこなすことが意味がない気がします。

「じゃあリテラシー向上ってどうやるの?」

その問題に直面することになります。もちろん誰もわからない。大事なのは分かるけど、正解がわからない。だからこそ、5年とか10年をかけて教育の試行錯誤が必要な時期になっているのでは無いでしょうか?まあ、詰め込み型教育でプログラミングを教える事は何も教えないよりはずっとマシですが、けっこうな労力をかけてもその程度というのはちょっと残念な気がします。

そして、ここまで書いて一番致命的なことに気が付きました。

「エンジニアって人に教えるの下手な人が多い」

会社でも新人教育でもOJTでも管理職への教育でも、職人気質特有の「自分で勉強して覚えろ」の精神を持っている人が多すぎる。そりゃITリテラシーも向上しないわな。ちょっとした絶望だ。逆に言えば自分みたいな人間にはチャンスがまだまだいっぱい埋まっているという事でもあって、それは私にとっては希望です。

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Comment(5)

コメント

おたみ

あ~。。。。。
今関わってる案件の状況そのまんまだ。。。orz


> 「エンジニアって人に教えるの下手な人が多い」
これに関しては一方的な見方かな?と思います。

「ITリテラシーの低い人って学ぶ気のない人が多い」

って、あえて言っておきます。

その辺のエンジニア

大規模接種予約システムをいろいろかゆいところまで手の届くようなシステムにするために、国、自衛隊、自治体といろいろなところにヒアリングに行って仕様案を作り、それを関係者に見てもらって得られたフィードバックを反映した後、仕様を確定。その後コーディングをしてテストをして、さてリリースは例えば8月です。とするのか、足りないところが少々、あるいはもしかすると多々あろうが、ともかく最低限を押さえて作りリリース、問題が起きたら都度対応を考える、のいずれを選択するかということで、後者を取ったということでしょう。正しい選択だと思います。

ご意見は?

ttps://m.youtube.com/watch?v=V_2vL_X1c_s&feature=youtu.be

業界内には夏野さんの意見への賛同者が多いようですが

匿名

某サイトで見たんですが、夏野さんの動画のURLと意見を求めたコメントを承認せず無視しているというのは本当でしょうか?

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