COBOL、多分10年経っても今と変わらず生き残る
約20年前もCOBOLはもうじき無くなると言われていた
IPAから基本情報技術者試験からCOBOLが廃止され、Pythonが新しく追加することが発表されました。むしろCOBOLは生き残りすぎでしょ。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1901/28/news038.html
私が新人の時に、初めて携わったプロジェクトがCOBOLでした。何回かコラムでも話しています。その当時からCOBOLはもうじき無くなると言われていました。しかし現代でも普通に使われています。同じようなものにVBもあります。VB.netへの移行が求められていますが、まだまだ現役のものもあります。勝手な予想でむしろ外れてほしいのですが、10年後も今と変わらないと思います。
COBOLやVBが生き残る理由
ポジティブな事をいえば、まだまだCOBOLが求められているということです。VBについては個人的にはそれほど求められている感じがしませんが。じゃあCOBOLのメリットって何?と言われると正直うーんという感じ。処理が速いのはありますが、Cでもいいじゃんといえばそれまで。業務ロジックだとCOBOLのほうがいいのかな?うーん、逆にCにする理由もないという感じでもあります。またCOBOLは保守性が高いとも言われていますが、ソースは読みやすいといえばそうかもしれません。意図的に変なコードにしない限り、見やすいとは思います。全然ポジディブな理由じゃなかった...。
ネガティブな事をいえば、COBOLやVBを他の言語に置き換える人件費が高い。一回移行をやってしまえば次から楽になるのですが、その一回がデカすぎるシステムが多く残っています。他の言語にしたところで、人件費はそれほど変わらない気がします。むしろ大企業はCOBOLを教えることができる人も多く(私も教える事ができちゃう)、社内というか部署内で技術を伝承していけば、人材不足にはなりません。まあCOBOLが嫌でその部署を離れたり、私のように会社を辞めちゃう人も出てくるのが悩みの一つになると思います。
COBOLは人材不足にならない
社内でCOBOLを教えることができるという状態になると、外部から技術者を調達せずともなんとかなっちゃいます。フリーランスでCOBOL案件を探すと単価が異常に安く、あんまりやろうとも思いません。単価が安いということは、COBOL技術者はなんだかんだ余っているのが現実。またCOBOL案件はもろにSESの悪影響を受けているので技術者の単価は安くなりがちです。内部を知っているだけに、私はもう近寄らないようにしています。単価が高ければまたやってもいいかなと思うことはありますが、現実はそうならないようです。
それ以上に大きな理由
システムを使用している会社もシステム開発会社も現状維持をすることで大損することから逃げているからです。ユーザー企業も本当は今より良くしたいけど、大幅な変更した時に現場の混乱が怖い。ベンダー企業も触らぬ神に祟りなし。そして人件費が大きくかかるだけで、利益にならない仕事はやりたくない。だから、今が大丈夫なら先延ばし。大損するのを逃れていることで、誰も幸せになれず、小さな損し続けています。それが私が新人のときから今も続いているということです。
解決するには小さな部分から変えていく
大きなシステムを全部変更するのは難しいし、時間もお金もかかります。でも保守費用からでもまかなえるような小さな部分の変更なら、少しずつ少しずつ変えていくことは可能です。システムを部分的にでも若返らせたり、改善していくことでノウハウを積み重ね、今まで積み重ねてきた負債を返済していくことが大事になっていくと思います。
こういう事を言うと結局、技術者が頑張るしか無いのか?と言われますが、違います。こういう部分でもお金がもらえるように考えることも大事になってくると思います。ちょっとはお金を稼ぐには何かが必要です。自分にできなければできる人と一緒に考えたり、不器用ながらにも勉強していくこと。それぐらいの努力は必要だと思います。
------------------------------------------------------------------------------
ITエンジニア以外のお仕事についてブログをやっています
コメント
匿名
アメリカの求人サイトだとCOBOL技術者の年俸が8万ドルなので、日本の人件費が安すぎるのではと