副業解禁と違法残業への検挙で何が変わる?
こんにちは、手塚規雄です。
年末年始に気になるニュースが2つありました。その2つのニュースとは副業解禁と違法残業についてです。その2つのニュースから今年、IT業界は何か変わるのか?そんな事を想像してみました。
政府が副業禁止から副業容認へ
まず、年末に驚いたのがこちらのニュース。
・正社員の副業後押し 政府指針、働き方改革で容認に転換
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H1D_V21C16A2MM8000/
安倍首相が副業や兼業について「普及は極めて重要だ」との認識で、政府の働き方改革実現会議では実行計画に普及の方針を盛り込むとのこと。
私が主に行っているシステム開発は忙しい時と暇なときの差が激しい。開発中はクソがつくほど忙しいのですが、暇な時は社内ニートとして仕事がないけど会社に来ては給料泥棒している状態です。実際にはスキルアップや市場調査、技術動向の調査を行っていますが売上にはまったく貢献していないのが実情です。そんな状況が続けば会社としてはリストラを行うこともあるでしょう。
そんな時に副業や兼業があると状況が変わってきます。
例えば月、火はA社、水、木、金はB社にて働くとかになると、片方の会社が暇になったときにはその会社でなくC社で働くようにするなど働き方にも流動性がでてきます。そうなると正社員とか契約社員とかフリーランスの垣根を超えた働き方が実現します。もちろんこの働き方にはデメリットも多く、社員教育のメリットが会社側から失われてしまう事も多く、会社として社内教育が無くなる可能性もあります。スキル格差も大きく今まで以上の格差社会になりうる可能性も大きい。そんな風にメリットもデメリットも多く大きいことから、今年中に副業、兼業がいきなり広がることはないと思います。
ただ、フリーランスの人は私も含めて副業をやっている人が多いです。それは副業もずっとやるものでなく一時的なものであり、働き方の自由度が高い事、収入が増えるから損はない、という理由が多いです。
36協定違反の長時間残業は、今後どんどん検挙されていくのか?
年が明けて、こちらのニュース。
三菱電機も違法残業、人手不足で現場にきしみ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ11HAZ_R10C17A1000000/
電通に引き続き、三菱電機という大企業と同社の幹部が労働基準法違反で書類送検されました。昨年は電通の事件により長時間残業が大きくクローズアップされましたが、今年に入ってもそれが続いていきそうです。しかし記事にもあるように5割以上の企業が人手不足となっています。人手不足で結局は今いる人材だけて対応し、結局は残業時間が減らないという負のスパイラルに陥っているのが現状です。じゃあどうやって労働者の勤労時間を削るのか?というのがどの企業でも課題になっています。
お偉いさんが法律などで対応してくれるけど、それだけでは解決できない仕事量
副業や兼業による余っている労働力を効率化すること、正社員の集約しすぎている仕事量を法律などで規制して労働者を守ること。それはそれでありがたい事ではありますが、現場としての思いは「仕事量が多過ぎる」事を解決しないと根本的にはあんまり意味がありません。でも視点を変えると面白い事が見えてきます。
今までは長時間残業はどこにでもあったし、副業は禁止されているのが基本です。でもそれが変わりつつあるという事です。
じゃあ自分たちの仕事のやり方にも疑問を持って修正する時ではないのか?
今はそんな時代で、それを象徴するのが「会議」の削減です。最近は記事でもビジネス書でも会議の時間削減、出席者の削減、会議の種類の削減などして本来の仕事の邪魔をさせないようにする仕事効率の話が多くなってきました。それが他にも無いか探して提案したり、実践したりして残業時間を削減した結果を出すのが大事になってくると思います。
誰かが助けてくれるのを待つより、逃げて環境を変えるか、自力で環境を作るか
長時間残業問題なんて昔からある問題なのに、やっと法律や政府、厚生労働省が重い腰を挙げて動き始めました。つまり誰かが助けてくれるのを待つのは時間がかかり過ぎてしまいます。
残業時間が多くてどうにか現状を打破したいなら、会社を辞めるなどの「逃げ」か、自分で提案したりして現状に対して「戦う」のかどちらかです。個人的には「逃げ」をオススメします。「戦う」のは結果を出すまでに時間もかかるし、気力、体力、知力と仲間が必要になりますから大変です。もちろん結果をだせばヒーローになれますけど、逃げて成功した人に比べて、戦い抜いた人は少ないです、多分。カッコ悪いけど現実を見ながら相談するのも大事な生存戦略ですよ。
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