@IT自分戦略研究所 編集部が独断と愛によって選んだ「テーマ別コラム」をピックアップして紹介します。

平成世代の学生にJavaをどう教える? 学生と技術者の関係

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 本音が語れるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。

 ここでは、編集部の独断と偏愛によって選んだコラムをテーマ別に紹介していく。今回のテーマは「学生」だ。

 誰もがかつては学生だった。エンジニアの中には、学生のころITに興味を持ち、エンジニアを志した人は少なくないだろう。また、「学生時代に戻りたい」と考えている人もいることと思う。エンジニアライフでコラムニストとして活躍している現役学生の本音、社会人を経て学生に戻ったエンジニアたちの本音をまとめてみた。

高校最初の仕事は、パソコンクラブの立ち上げだった

 まずは、現役学生のコラムニストを紹介しよう。『システムエンジニアを目指して』のサトにゃん氏は、コラムタイトルが示すとおり、システムエンジニアを目指して現在さまざまな活動を行っている、意欲的な現役高校生だ。

 彼の活動範囲は非常に幅広い。まず、高校でのパソコンクラブの立ち上げだ。中学生のころから「高校に入ったらパソコンクラブに入部するんだ」と夢見ていたサトにゃん氏。だが悲しいかな、入学した高校には、パソコンクラブがなかったという。

 だが、サトにゃん氏はめげなかった。「クラブがないなら、自分で作ればいいじゃないか!」と思い立ったのである。高校入学して早々、サトにゃん氏はクラブ設立のために奔走した。「備品も予算も何もない状態から何かを作ることは非常に苦労したけれど、どうにかクラブができた」と、サトにゃん氏は振り返る。

 現在、サトにゃん氏はパソコンクラブの部長として試行錯誤しているようだ。また、非営利団体アスクウェアを設立するなど、システムエンジニアを目指して日々奮闘している。

IT技術よ、加速せよ! 現役高校生が考えるIT技術

 もう1人、学生コラムニストを紹介しよう。『加速し続ける未来派IT技術』のLotus氏は、日々IT技術やプログラミングについて勉強している高校生である。

 Lotus氏が興味を持っているのは、サーバやネットワークセキュリティ、プログラミングなど。コラムでは、クラウドコンピューティング分散技術など、IT技術についての意見を寄せている。また、2009年にはアジア最大級のエレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2009」に、学校の代表として参加したようだ。Lotus氏は、イベントの詳細なフォトレポートを執筆している。

社会人になってからでも「学生」はできる

 続いて、一度社会人になってから「学生」になったコラムニストを紹介しよう。『アーキテクトを目指して (元)社会人大学院生の挑戦』の阿部聡氏は、SEの仕事と社会人大学院への通学を両立させている。

 阿部氏が社会人大学院を志した理由は、「実務だけのスキルアップに限界を感じたため」だった。現在、阿部氏はSI企業でSEとして働いている。日々の仕事でプロジェクトに関する知識は身に付くが、体系的な知識はなかなかつかみにくい。自身のスキルアップのため、阿部氏は社会人大学院の門戸を叩いた。

 社会人と学生の両立は、なかなか大変なようだ。ほぼすべての講義で、レポートや演習課題が出されるため、日々の時間調整が重要事項となる。また、阿部氏によれば「頭の切り替え」もポイントになるようだ。働いている間は「仕事をこなす」モードだが、学生モードになるときは「初心に返って学ぶ」意識にチェンジする必要がある。これが非常に大変で、なんと「終電間近まで仕事をしていたときより大変だった」というから驚きだ。

 ほかにも、阿部氏は社会人大学院で学ぶ際の心得や、仕事との両立について、興味深いコラムを寄せている。

平成世代の学生に、どうやってJavaを教えよう?

 自分が「学生」という身分にならなければ、学生と触れ合う機会が得られないわけではない。『二足のわらじ-さすらいエンジニア教壇に立つ-』のまっつん氏は、SOHOでWebシステム開発をしながら、専門学校で講師として働いている。

 まっつん氏は、情報系専門学校で学生に向けてJavaの基礎を教えている。学生は皆、平成生まれ。物心がついたときにはWindowsが普及していた世代だ。いくら専門学校に来ているぐらいITに興味があるとはいえ、DOSコマンドを使ったことがある学生は圧倒的に少ないだろう。そういう学生に、どうやって上手にJavaを教えればいいのだろうか。

 そこでまっつん氏は、講義方法に工夫をこらした。「座学」「実技」と講義を分け、実技では「ゲームのようなもの」を作成することにしたのである。CUIに馴染みがない学生に「CUIって面白い!」と思ってもらうためにはこの方法が有効だった、とまっつん氏は振り返る。工夫が功を奏し、講義は無事に成功したようだ。

 世代が離れていても、ITに関する興味は共通するものがある。まっつん氏のエピソードは、そんなことを物語っているように思える。

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