東京都内の某SIベンダーの共通技術SE。現在社会人大学院に在学中。

難しいのは気持ちのシフトチェンジ

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 前回からしばらく間が空いてしまいました。

 あるお客様から、次期システム開発の技術選択のためにプロトタイプ開発を請け負って、久しぶりにまともな実装をやっていました(Ajax+Java Servletでした)。とりあえず無事納品が済んで、ちょうど一息ついたところです。

 現場にいたころは、自分で設計して自分で実装してやっていたものですが、今の職場では技術検証のためのテストプログラムを作ったり、依頼があったプロジェクトのソースコードチェックを行ったり、という程度で、まともに実装に関わってませんでした。

 やっぱり、実装してないと腕が落ちてますね。普段は、「こういうことちゃんとやらないといけないよ」と自分で言っていることも、いざ短期間で実装していると、自分で忘れていたりと、反省しっぱなしでした(もともと大した腕でもないですが……)。

 技術をちゃんと把握して、他人に語るには自分で実装して、時々感覚を取り戻しておかないとダメだね、ということで、この勢いのままJPAとかEJB3.0に手を出している最中です。どっちかというと、資料作りベースの作業よりもモノづくりしていた方が楽しいですし(一応Java技術者のつもりですので、たまには技術の話とかもしていきたいと思います)。

 さて、話を本筋に戻します。今回は1年次の間の暮らしぶりについて少しお話したいと思います。

 前回少し触れましたが、私の通っている大学院は1年間が4つのクォータに分かれていて、1つ1つのクォータは約2カ月間になっています。1つのクォータには、約7~8つの講義が設定されています。

■1.6倍の時間が必要?

 すべての講義を取ることは、仕事との兼業を考えるとかなり難しいため、大体4~5つの講義を選択して受講していました。

 ほぼすべての講義で、レポートや演習課題などが課されるため、テスト期間中(懐かしい響きかもしれませんね)に限らず、帰宅後や休日なども時間が必要になります。そういうところも含めて考えると、入学後は仕事を含めて、ざっくり1.6倍程度、入学前より時間が必要な感じがしています(数字自体にはあまり根拠はないですが)。

 学校のために必要な拘束時間で考えると、仕事で本当に忙しくなった時と比べれば短いと思います。ただし、あくまでも私の感覚では、そんな時よりもちょっと厳しさが異なる様な気がしていました。改めて考えてみると、2つ大きなポイントがあるように思います。

●ポイント1:頭の切り替えが必要

 学校に通うようになって一番ストレスに感じていたのは「頭の切り替え」でした。これは、ある意味では仕事が忙しくて、終電徹夜を繰り返していた時期よりも大変だったかもしれません。

 開発プロジェクトとかでやっているときでも、もちろんいろんなことが噴出しますが、基本的には1つの同じバックグラウンドがあって、その延長で考えることができます。

 一方、学校に行くときには、一度仕事を切り離して、頭の中を「仕事をこなす」モードから「初心にかえって学ぶ」モードに切り替えなくてはいけません。私はこれが結構重かったなぁ、と感じています。

●ポイント2:移動時間

 これはポイントというよりは、私自身の精神的な話かもしれません。学校がある日は大体、定時ダッシュで急ぎつつ移動する訳です。そうすると、ちょうど帰宅ラッシュのまっただ中を移動することになります。他の人が帰る中を次の場所へ移動するのは、なんというか、気持ち的にネガティブになってしまうのは私だけでしょうか? (たまーに、「ああ、このまま電車に乗ってたら家に着くなぁ」とか思ったり)

■私なりのシフトチェンジの仕方

 ポイント2とも絡みますが、やっぱり「どうやって気持ちを学校モードにシフトチェンジするか」が一番のネックでした。仕事だと、仕事場の雰囲気を借りて、ずばっと気持ちを切り替えることが出来るのですが、いったん仕事場を出てしまうと、やっぱり気持ちのどこかにゆるみがでてしまいます。

 以前、テレビで脳科学者の茂木健一郎博士が、「ある程度むりやり集中することを繰り返して、集中を早めていく」(うろ覚えなので、正確でないかもしれません)といったような話をしていましたが、私はなかなかうまくいきませんでした。ただ単に気持ちが弱いだけでしょうけどね(笑)。

 私は、とりあえず移動時間の電車の中で、10分でも15分でもいいので教科書や課題に目を通しておいて、徐々に学校モードに頭を切り替えていくようにしていました。そうすると、学校について授業が始まる頃には、なんとなく気持ちの切り替えができている、という感じで、ある程度時間をかけてゆるゆると切り替えをしていました。

 あと、課題などで帰宅してからも継続して作業を進めないといけないときも、いったん帰りの電車に乗ってしまうと気持ちが途切れがちです。そういうときは、帰ってからやるべきことのシナリオやポイントを頭の中で整理しています。そして、自宅に帰ったら間髪いれずに一気に吐き出してしまいます。

 今回はこんなところで。次回は、学校に通うに当たっては、やっぱり職場の理解とか、家族の理解が結構大きなポイントだと思います。その辺のお話をしていきたいと思っています。

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