いつまで勉強を続けるのですか?
今週はiDisplayについて書こうと思っていたのですが、内容的に本コラムよりもオルタナティブ・ブログの方が適切だと思い、そちらに「タブレットを外部ディスプレイにするiDisplay」という記事を書きました。
職場や自宅など、決まった場所で仕事をする方はデュアルモニターや横長のディスプレイをお使いになればよいのですが、筆者のようなノマドワーカーには便利なアプリです。
前回のコラム「Pocketでトップ5%の読者になっていた!」もオルタナティブ・ブログに書くべきか迷ったのですが、Pocketについては本コラムでしばしば取り上げてきたので、こちらに書いた次第です。
さて、今年最後のコラムは、勉強をいつまで続けるのかについて考えてみたいと思います。なお、筆者が提唱する「ブートストラップ」英語学習法では「勉強」と「学習」を区別しています。「勉強」は「それ自体を目的として、そのために時間を割いて行う」ことを意図し、「学習」は学ぶこと全般を意図しています。言い換えれば「学習」は「勉強」を含むものと捉えています。
■勉強する目的は明確か
英語に限ったことではないのですが、明確な目標設定がなく、いつまでも勉強を続けている人が少なくないように思います。確かに、新たな知識やスキルを身につけるのは知的好奇心をくすぐりますし、あるレベルまで行ければ達成感も得られます。しかし、惰性や義務感にかられて勉強したり、目的意識を持たずに勉強したりするのは、限られた時間の無駄遣いのように思われます。
ちまたでは「グローバル人材には英語が必修」などと言われていますが、そもそもグローバル人材というのは何でしょうか。なぜグローバル人材にならないといけないのでしょう。グローバル人材の定義と必要性が明らかになったとして、グローバル人材にとって英語を学ぶ目的を明確にする必要があります。
■目標は明確か
目的が明確でも、漫然と勉強を続けてしまうことがあります。目的に照らして十分な水準に達しているならば、「勉強」が必要な段階を超えているはずです。あとは実戦で知識を得、スキルを磨けばよいことになります。
■スキルの棚卸
名刺交換すると「多くの資格を持っている」とか「なんでもできるね」と言われることが少なくないのですが、筆者の意識としてはそうでもありません。経営コンサルティングの資格である中小企業診断士はゼネラリストの証明なので、専門性はITと英語です。FPは経営コンサルティングに役立つ面もあるので名刺にも記載していますが、もともとは自分自身のファイナンシャルリテラシーを上げるために取得したものです。
英語に関して言えば、筆者の目的に対しては英検が求める能力がそぐわないため、当面は受験する予定がなく、したがって英検対策の「勉強」もするつもりがありません。もし受験するとなれば、英検対策のためだけに語彙(ごい)強化を図らなくてはなりません。
目的と目標にもよりますが、英語のスキル(読む、書く、聴く、話す)が備わってきたなら、仕事や趣味に活かし、その中で学ぶことを考え、「勉強」からは脱した方がよいと考えます。
■終わりに
今回のコラムは、キャリア・コンサルタント 高橋さんの「第136回 スキルの大掃除しよう」を拝見し、AERAの取材のときに「明確な目的意識をもたず、際限なく英語の勉強を続けている人が多すぎるように思う」とライターの方から言われたことを思い出して書きました。