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明快に英訳できる日本語を書こう

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 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 週刊東洋経済2015年1月10日号で「最強の英語力」という特集を組んでいます。今回のコラムは、この号の記事を読んで思ったことについて書きます。なお、本コラム執筆時点ではまだ店頭に並んでいないと思いますが、定期購読している筆者の手元には1月2日に届きました。

■正確な日本語を語る

 本記事のタイトルは、特集記事ではなく「経済を見る目」というコーナーに触発されたものです。今回は一橋大学大学院教授 齊藤誠氏が、「私の『英語教育実践法』を教えます」という記事を書いています。

 最後のパラグラフで、齊藤氏は大学教育の英語化の音頭を取っている人に対して、日々の努力の積み重ねで英語化の範を示すよう求めています。

まずすべきことは、明快な英語に翻訳できるように正確な日本語を語り、海外の人々が容易に理解できるように正確な英文を書くことだと思う。言文に格調が加わればなおよい。

 齊藤氏は、大学教育の英語化の音頭を取っている人として、政治家、官僚、財界人を挙げています。裏を返せば、こうした方々の言文を英訳するのは難しいということでしょう。

 格調高く書こうという意識はあるのだと思いますが、素直に英訳できない文章はすっきり理解できないということを意味しますから、日本人が読む場合でも問題でしょう。

■聴けて読めれば、書ける・話せる!

 表紙にある「聴けて読めれば、書ける・話せる!」は、商業誌のキャッチコピーとしてはやむを得ないでしょうが、少々ミスリーディングだと思います。聴いたり読んだりして自分が理解できることと、そうした内容を自分が話したり書いたりできることとは違うからです。

 これが言わんとすることは、聴けて読めるものを教材として使って、書ける・話せるように練習するということでしょう。対応する記事は、井上大輔氏の「得点アップで書く・話すもうまくなる 魔法のメソッド大公開」(p.68-71)だと思います。

 井上氏の記事では、同時通訳メソッドという学習法が紹介されています。詳細は週刊東洋経済をお買い求めいただくとして、概略は以下の通りです。

  1. リスニングと音読10回
  2. ディクテーション(速度75%)
  3. シャドーイング(速度75%)
  4. リテンション(速度75%)
  5. 等倍速で聴き直す
  6. 日英同時通訳

 内容が分かっているものをあえて75%の速度で使うのがポイントで、正確な英語を身につけるのが趣旨です。

 速度75%で再生するには、ICレコーダーや、スマホアプリ「語学プレーヤー」が使えます。再生しながら録音する必要があるので、機器が2台あった方が便利でしょう。

Comment(2)

コメント

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20数年前、外人のお客様に無理難題を言われ、その時の上司が日本語で「~でありますから、~のように考えますので、~という事でご理解を~」という非常に日本語的な事を日本語で3分程むにゃむにゃとしゃべった後「通訳よろしく!」と言われたので、「We cannot do it! Because~」と簡潔に30秒程度で話したら「OK」と言ってもらえた。
その時、隣の上司が狐につままれたような顏をしていたのを思い出しました(笑)

中津山 恒

上司の方のコミュニケーションスタイルを踏まえ、素晴らしい対応をなさったと思います。
それにしても、わかりやすく話していただきたいものですね。

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