電子辞書ワードタンクC50(その1)
ガジェット | 読む | 書く | 聴く | 話す |
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Kindle | ☆☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆ |
ラジオ付きICレコーダー (ICR-RS110MF) |
― | ― | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
電車辞書 (ワードタンクC50) |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ― | ― |
iPhone | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆ |
ワードタンクC50は2005年3月の発売で、筆者が購入した2007年末でさえ旧式と目されていましたが、筆者は英語学習用の電子辞書としては現時点でも最強だと思っています。その理由は、以下のとおりです。
- クイック起動
電源オンから使えるまで、わずか2、3秒 - ロングライフ
頻繁に利用しても、いつ替えたか忘れるほどバッテリーが持つ - 充実の英語辞書
英和、和英、英英、類語、口語、語源 - 大辞林と漢字源
第二言語を習得するには母国語の能力が大切
ワンセグのような、辞書に関わらない機能は入っていません。バックライトやタッチパッドはなく、画像、音声さえも入っていません。この辺が旧式と見なされる理由ですが、いつでもどこでも英語学習に使えることが最も重要で、自宅にいるときはPCと併用すればよいわけです。
本製品に限らず電子辞書全般が備えている機能に、見出し語や説明に現れる単語をさらに検索できる「ジャンプ」機能があります。
ある程度の語彙がある学習者に対しては、英英辞典を奨める方もいらっしゃいます。確かに、頭の中で日英を切り替えずに、英語一辺倒で考えるということは学習の上で役立つと思いますが、英和辞典の方が効果的、効率的である場合も少なくありません。
抽象的な概念や、とくに専門的な名詞などは、英和辞典の方がよいと思います。例えば、tonsilという単語に出会ったとします。英英辞典(Oxford Advanced Learner's Dictionary)では、either of the two small organs at the size of the throat, near the base of the tongueと説明されています。しかし、この説明では、よほど人体の構造に詳しい人でもなければ、ピンと来ないのではないでしょうか。これが英和辞典(ジーニアス英和)ですと、ずばり扁桃腺と書かれています。
語彙を増やす、いわゆるボキャビル(ボキャブラリービルディング)は、単なる多読や語彙集ではなかなかできません。前回ご紹介した語源学(etymology)のアプローチですと、ある程度体系的に、効率的に語彙を増やせます。
ジャンプ機能を使って、語義イメージ辞典(大修館書店)を検索するようにすれば、語彙力を鍛えられます。例えば、concludeだったら、共に(con)くくる(clude)という語源から、締めくくるというイメージになる、と解説されています。また、cludeから派生した単語の例も示されています。
検索そのものは簡単にできても、脳に刷り込まないことには語彙が身に付きません。ですから、語義イメージ辞典まで調べようとすると、かなりの時間がかかります。また、調べているうちにもとの文脈を見失って、作業再開に手間取り、そちらの効率を下げることにもなります。
読書の場合は、極力辞書を引かずテンポよく読むようにするか、ボキャビルと割り切って辞書を丁寧に調べていくか、いずれかのスタンスを取るのかを都度明確にするのがよいように思われます。後者の場合は、電子辞書ならではの機能を活用し、効果的に学習したいものです。
残念ながら、ワードタンクC50はもう新品では販売されていませんが、G55は入手可能なようです。