甲子園を目指す野球部とダイバーシティ
「入った、逆転ホームラン!」
この夏の甲子園大会はおもしろかった。8回9回での逆転も多く、サヨナラホームランあり、超スローボールあり、盗塁し放題のチームあり、と話題も多かった。
■野球部は野球漬けの生活
甲子園の常連の名門野球部になると部員が150人以上いるところもあるそうだ。朝早くから夜遅くまで毎日厳しい練習。がんばって練習しても3年間で一度も公式戦に出られない選手も多いことだろう。でも、チームの目標が「甲子園を目指せ!」、「甲子園で優勝するゾ」と明白になっているので、部員たちは野球漬けの生活でも不満はない。
厳しい野球部に在籍するのは高校の2年半程度。それくらいなら野球漬けの生活でも耐えられるし効果が生まれる。それに高校生にとってはいい経験になるだろう。
■もしも高校野球の部員にダイバーシティが認められたら
もし、野球部で部員のダイバーシティが認められていたらどうだろうか。
「今日は塾があるので5時で練習を早退します」
「日曜はバイトがあるので試合には行けません」
なんていうことがまかり通る野球部が甲子園に出てきてほしいものだ。だけど残念ながら無理だろう。部員のダイバーシティなんて認めていては野球部は勝ち抜けない。だからこうなる。
「おまえらの高校生活は野球だけだ。恋愛やバイトや勉強にうつつをぬかすな。ただひたすら練習しろっ!」
それでも部員はついてくる。だからチームをまとめやすい。
■ITエンジニアの職場のダイバーシティ
プロジェクトを成功させたければ、会社をナンバーワンにしたければ、ダイバーシティなんて認めずに、甲子園を目指す野球部のようにやったらどうか。
「お前らは会社に飼われた社畜だ。休むな。ボロボロになるまで働けっ!」
これではメンバーはついてこない。だからチームをまとめるのは難しい。
仕事漬けの生活も短期間なら無理させて効果を出せる。だけど長期になると疲労がたまり士気も低下する。無理の少ない働きかた、ダイバーシティも受け入れたほうが長期的には継続できるし社会の変化にもついていける。
ということで最近はダイバーシティを掲げている企業が多くなった。建て前ではみんな分かっている。でも実際はどうだろうか。甲子園を目指す野球部とまではいかなくても、昔ながらのやり方のところが多い。長時間残業するのが美徳だという風潮はなかなかなくならない。ダイバーシティが掲げられてもITエンジニアの生活はあまり変わっていないなあ、と思うのは私だけだろうか。
ちなみに、私が所属する草ソフトボールチームは先進的なのでダイバーシティが認められている。
「今度の試合は仕事で出られません」、「ゴルフなので行けません」、「他のソフトボールチームの試合に出るので行けません」。全てOK!
なんて自由なんだろう。だから勝てないのだけれど(^_^;)。
abekkanでした。
コメント
おじゃましますー。
今年の甲子園はホント面白かったですね。
かなり、楽しませてもらいました♪
ダイバーシティで思い出したんですが、マネジメントの一つに「ダイバーシティ・マネジメント」ってのがありますね。
日本語に直すと多様性管理になるんでしょうが、これ、実践することを考えると、相当大変そうなイメージがありますね。。。
でも、これをきちんとマネジメントできるようになると、きっとすごい力を発揮するんでしょうね。。。
abekkan
〉キャリア・コンサルタント高橋さん
返信し忘れてました。すいません(^_^;)
ダイバシティーマネジメントって、どこまで多様性かにもよるでしょうが、まとまらないものをまとめろという仕事になりますから、すごく大変そう。限界がありそうですね。