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SmartTennisSensorのトレース技術はITを変えるか!?

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 「へぇ、こんなのがあったんだ!」

 SONYのSmart Tennis Sensorという装置を見つけた。

■スマートテニスセンサー

 テニスラケットのグリップエンドにオレンジ色の小さなセンサーを取り付ける。そのセンサーがテニスをしたときのラケットの動きや振動をモニタする。そしてデータをスマホのアプリで解析して表示。ここで分かるのはスイング速度、ボールが当たった位置だけではない。フォアハンドかバックハンドかサーブだったのかも分かるし、トップスピンかスライスだったか、さらには打球の速度や回転数まで分かるらしい。

 動画を撮影してリンクさせると、練習や試合での打ち方をトレースできてしまう。すばらしいトレースログ機能だ。

■ハイテクな道具っていいなあ

 私は学生のころはテニス部で日本のエドバーグと呼ばれていた(誰も呼んでねえよっ!)。

 ハイテクな道具があると興味を示していた私は、ガットの張力を変えられるラケットを買ったことがある。六角レンチをグリップエンドに差し込んで回すと縦6本のガットを通してある部品の高さが調整でき、張力が変わるのだ。試合で疲れてきたらちょっと緩くするとかしていた。勝ちにつながったのかどうかは結局よく分からなかったけど(^_^;)。

 そんな私だから、そのころSmart Tennnis Sensorがあったらきっと買っていただろう。これを使えば県大会の2回戦くらい行けたかもしれない(夢が小っちゃいなぁ)。

■トレースするのか、されるのか

 ソフトウェア開発で使うトレースログは昔からある。これは作ったソフトやハードの動きを記録して人間が意図した通りになっているかを確認するものだ。人間がコンピュータを管理、支配するためにある。ところがSmartTennisSensorの場合は、人間の動きを記録する。そしてコンピュータが理想とするスイングになっているかを確認できる。そのうちみんながこれを使うようになったら、みんな個性のない同じフォームになってコンピュータに操られたテニスロボットみたいになってしまうかも。

 それはともかく、テニス以外でもいろんなことに応用できそうだ。新たなビジネスチャンスも生まれるかもしれない。

■仕事ぶりをトレースされたら!

 トレースログによる解析技術が流行ると、例えばこんな使われ方をするかもしれない。

 朝会社のPCを入れるとトレースが開始される。そして1日の仕事具合が記録される。

 「A君はコーディングが100行しか進んでいない。仕事中にabekkanのコラムなんかを読んでいる」 というように仕事ぶりを分析されてしまう。これではおちおちコラムも読めない。さらには、

 「B君は2000行コーディングが進んだ。だけどバグを20個も埋め込んでるぞ」 とコーディング能力まで分析されてしまうかも。もっとも、そこまでできるくらいならプログラマを雇うより自動でプログラミングできそうだけど。

 そんなふうにトレースされてこのコラムを読んでくれる人が減ったら悲しいなあ(^_^;)。

 abekkanでした。

 「Smart Tennis Sensor」

 「スマートテニスセンサー開発秘話~ハード編」

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