いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

Excelも使えないヤツはエンジニアじゃない

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■自分の使う道具を使えているか

 メモもろくにとれない人はビジネスマンじゃない。そういえば誰もが納得いくだろう。実際に、メモがきちんと取れないと、仕事をしていて不便が起きる。だが、Excelが使えない人はエンジニアじゃない。そう言って納得する人はいるだろうか。

 Excelを使えないエンジニアなんていくらでもいる。正確に言えば、方眼紙で書類を書いてるレベルで使えると言っている人がほとんどだ。表計算のソフトとして使いこなしている人は皆無だ。事務仕事のOLさん以下のスキルの人もかなりいる。ソフトウェアを作る人が自分の使ってるソフトウェアも使いこなせていないというのは、致命的じゃないだろうか。

■Excelとの向き合い方

 エンジニアである以上、ソフトウェアを使いこなす能力が高いことが前提になる。また、情報を処理する能力が高くないと、高い成果は望めない。

 Excelといっても、機能はそれなりに豊富だ。まともに使おうと思えば、覚えるべき操作や機能もそれなりに多い。また、機能を使いこなすためには、データベースの概念に則ってデータを入力する必要がある。Excelを使いこなすには、ソフトウェアを分析する能力とデータベースの基礎が必要だ。

 大雑把な言い方だが、Excelを使いこなせないということは、ソフトウェアを分析する能力とデータベースの基礎が欠けている。とも言えなくないだろうか。ソフトの用途を把握する能力、データベースの基礎知識、正しい形式でデータを入力する。どれも言うほど難しいものではない。少し頑張れば誰でも理解できるレベルだ。ここができていないとなると、エンジニアとして基礎が弱いと言わざるを得ない。

■エンジニアのスタート地点

 エンジニアになりたいと思ったら、必要なものはスキルだ。その一番基礎的な部分は、ソフトウェアを使いこなす能力だ。例えば、同じExcelを使ったとしても、素人と同じ使い方をしているのではエンジニアとしての資質に欠ける。ましてや、素人と同じ使い方をし続けるのは、エンジニアとしての資質を疑う。

 Excelを使いこなせるくらいの能力が無いとなると、エンジニアとしては失格だ。事務仕事のOLにも劣るスキルで、どうお客さんの納得のいくシステムを提案できるのだろうか?まともな提案ができるとは思えない。元のスキルが乏しければ発想が浮かばない。これでは、経験や業務知識を積んでも活かせるはずもない。基礎をすっ飛ばして成果を求めても、結果なんて出るはずはない。いつまで経ってもエンジニアとしてのレベルは上がらない。

■プロとしての基礎

 一流のエンジニアは、同じツールを使っても人と違う結果が出せる。そういうのが一つは必ずある。こういう人は、自分の使っているツールやコード、データ、ドキュメント等を深く分析しているからそれができる。大事なのはこの分析力だ。

 業務上、Excelを使わないエンジニアもいるだろう。しかし、この分析力が高ければ、短期間で使い方を覚えることができる。Excelを使えなかったとしても、必要を感じた時点で使いこなせるようになれる。

 エンジニアに限らず、自分の使う道具を使いこなす事がプロの条件だ。そして、使う道具に優劣をつけない。これが基礎だ。自分に与えられた道具は、選りすぐりせずに使い方を覚えよう。問題の解決策は常にセンセーショナルとも限らない。自分の身近にあるツールを地道に勉強することで得られる解決策もあるのだから。

 

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