いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

仮面ライダー 外務(外資系勤務)

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■今度の仮面ライダーは・・・果物ですかぁぁ!?

 仮面ライダーの新作が始まるようだ。モチーフは戦国武者と果物だそうだ。カッコいいのか何なんだかよく分からなくなってきた。石ノ森正太郎が見たら、何と言っただろうか。ヒーローものなのかギャグなのか分からなくなってきた。

 本当に面白い作品はギリギリの境界線を狙ってくる。シリアスな作品であれば、一歩間違えればギャグになってしまう際どいラインを走る。ギャグであれば、こっそりとリアスな要素を忍ばせる。一つ間違えれば全てのギャグが白けてしまう。この、ギリギリの駆け引きが作品のスパイスになる。そういう意味では、仮面ライダーは高度な演出の元に成り立っているのかもしれない。

■次回のライダーを大胆予測!

 仮面ライダーの最近のコンセプトは、前回の作品を覆す。だそうだ。ちょっと覆し過ぎな気もしないではない。そんな事で、次のライダーの覆すのは社会通念だ。実在する会社とタイアップして、がっちり商業的な利益も確保する!そんなライダーだ。

 私の予測する次のライダーは、きの○の山やた○のこの里等、某社製のお菓子と実在する銀行をモチーフにしたライダーだ!主人公の職業は金融系SE。最近、あまり働かないライダーが多い。そこを覆して次回は激務のライダーだ。たまに労働時間超過で、戦闘中に体調を崩すのが見どころだ。

 そして変身アイテムは仕様書だ。最近のライダーの変身アイテムは、大事なもので秘密が込められた物がモチーフらしい。コイン、指輪、今度は錠前。だったら、次回は仕様書で間違いは無い。仕様書を派手に破き捨てて変身!決めゼリフは「やられたらやり返す。倍返しだ!」。なかなか燃えるシュチュエーションではないだろうか。

■覆す事とイノベーション

 昔は仮面ライダーに変身するだけで大興奮だった。親父の世代は、二号が出てきてV3まで出てきた時には鼻血を出すほど興奮したらしい。だが、最近のライダーは、三週に一回くらいモデルチェンジや新ライダー、新アイテムの登場を繰り返す。男の子がいる家庭だと、新しいのが出る度におもちゃをねだられたら涙目だ。

 また、昔のライダーは特訓とか努力と気合で困難を乗り越えていたが、最近のライダーは、何かと物の力で解決する事が多い。必殺技も基本的にアイテム頼りで、演出もCGに頼りきりだ。しかも、ライダーと言いつつバイク離れが進んでいる。

 覆す事をイノベーションと勘違いすると、本来あるべき姿から遠ざかっていくのではないだろうか。最近の仮面ライダーは、どこがどう仮面ライダーなのかよく分からなくなってきた。挙句の果てに、過去のライダーが総勢集まったり、戦隊まで巻き込んで喧嘩したりする。もう、訳がわからないよ。面白さやかっこ良さのベクトルが開き直っている。

■そんな事がIT業界に起きていないだろうか

 ここまでは仮面ライダーの話だが、似たような事がIT業界でも起きている。仮想化やらクラウドやらで、やたらと現状を覆したがる。ソフトウェアにしても、サーバエディションやらスタンダード、エンタープライズやら、色々なフォームがあるのが当たり前になっている。

 そして次のシステムアップデートに使うアイテムはお金だ。売り上げのために用途不明な機器やソフトを追加したりと、変身したいくらい、いや、返品したいくらいうんざりする。やたらといろいろな製品を組み合わせて、製品の力だけで効果を発揮しようするところが、最近の仮面ライダーを彷彿とさせる。

 最近のIT製品の混沌さを見ていると、何か敵がいる訳ではないが、俺達の本当の敵は何なんだろうと考えてしまう。IT製品はやみくもに新機能を増やすだけでなく、きちんとコンセプトを明確にして、適切に機能をブラッシュアップして欲しい。そして使う側としては、きちんとコンセプトを理解して、製品は適切に使いこなせるようになりたい。

 ところで、なぜ次のライダーのモチーフが 実在するお菓子会社の製品 だと思うのかって?なぜなら言葉を並べかえて、 実在する 会社の 製品、 おかしい(お菓子)と思ったからだ。ついでに銀行をコンセプトに入れたのは、金貸し(菓子)とかけてみたからだ。

--せっかくなので新ライダーの企画を考えてみた--

仮面ライダー 外務 -ガイム- (仮)

ストーリー:

 2014年東京。一見平和なこの都市に秘密裏に悪魔の計画が進行していた。”日本社畜化プロジェクト”だ。アトランティス時代からのロスト・テクノロジーを保持し続けるR・F財閥による、人間の持つ負のエネルギーを暴走させ日本を転覆させる計画だ!

 R・F財団は人間の持つ負のエネルギーを具現化し、 order〈組織〉という怪人を送り出してくる。orderは普通の人間の感覚器官では認識されない。攻撃を受けた人間は、精神的にダメージを受けて負エネルギーを増大させるのだ。

 そんな負のエネルギーの増大により、主人公、所府洲 健人 (しょぶす たけと)の働く職場では理不尽な案件が増大していた。激務の果、所府洲は倒れ病院に運ばれた。その運ばれた病院こそ、反R・F財団組織、ソーシャルレジスタンス・APPLEだったのだ。

 所府洲はソーシャルレジスタンス・APPLEで全ての事実を知った。そして、R・F財団の怪人orderに唯一対抗できる手段、キノコ・ギアを手に入れ、タケノコ、ギアを持つ 新戸 遊二(にいと ゆうじ)と共に巨大な陰謀へと立ち向うのだ!

ライダーについて:

 キノコ・ギア、タケノコ・ギアで潜入モードに変身。パッケージド・フォームと呼ばれ、各社お菓子のパッケージのデザインを模している。パッケージド・フォームに変身する事で、周囲の人間から認識されなくなる。

 パッケージド・フォームでR・F財団のプロジェクトの遂行される現場に潜入し、プロジェクとの要となる仕様書を滅却する事がライダーの目的だ。ただし、仕様書を滅却ことで、負のエネルギーが暴走しorderが具現化して暴れだしてしまうのだ。

 具現化した怪人に対抗する為の手段として、仕様書を滅却の際に生じるエネルギー”End of Death-Ma”を利用し、パッケージド・フォームから戦闘モード、仮面ライダー 外勤 -ガイム- へと変身するのだ!

見どころ:

 今回のライダー、所府洲 健人は36歳の働き盛りの会社員だ。会社の業務を終らせてから、ライダーに変身してプロジェクトの現場に潜入することになる。飲み会の誘いを断り、プロジェクト現場への潜入に向かう精神的葛藤、日々の激務による肉体的疲労、日々仕事を早く終らせる為の努力等を通じて、36歳の成長を描く。

 今回のライダーを見る事で、子供たちは親の苦労が理解でき、父親に感謝や尊敬ができるようになる。情操教育にも非常に効果が見込まれる。

 また、今回のライダーはキャラクターグッズによる売り上げでなく、お菓子会社とのタイアップにより予算を確保する。これにより、グッズをねだられる不安が払拭され、家族みんなで安心して見る事ができる。

脚本・演出:

 リーベルGさん、よろしく♪

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