いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

エルガイム-Time for L-GAIM-

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■エンジニアとしての時間の有効活用

 時間の有効活用は、エンジニアに限らず、現代人にとっては非常に重要な課題です。同じ時間でいかに多くの成果を出すか。いろいろなノウハウが巷に出回っています。エンジニアであれば、いかに少ない時間で多くのスキルを習得するか。というのが、時間の有効活用になるのではないでしょうか。

 一般的に、多くのスキルを身に付けたいと思ったら、隙間時間を見つけてキチキチに行動を詰め込むアプローチが多いです。今回はちょっと別視点の基準、 L-GAIMについて書かせて頂きたいと思います。

■L-GAIMとは

  L-GAIMとは簡単に言うとこういうことです。

  • 得る(える) → 確信や納得の得られるもの
  • 外(がい) → 自分の専門外のもの
  • 無(む) → 身に付けても無駄と思われるもの

これらの3つをまとめて、 L-GAIMと呼びます。仕事をする上ではこのL-GAIMでタスクが振り分けられることが多いです。

 このL-GAIMを技術の習得に当てはめていくことで、高い効率で納得のいく形でのスキルの習得が可能になると考えています。

■複雑さを認識する

 技術や知識というのは、複雑にいろいろな分野のものが絡まりあって一つの体系を成しています。見る方向を変えるだけで、いろいろな取り方ができたり、時代の流れで捉え方が大きく変わることもあります。

 知りたいと思う知識や技術も、深く掘り下げる過程で、専門外の知識や技術が要求されたり、無駄と思われるような情報が入ってきたりします。効率を追求したり、自分の興味を優先すると、こういったものがどうしても無視されがちになります。

 L-GAIMで言う"得る"以外に疎い。これがスキルが偏ったり伸び悩む原因と考えています。"得る"以外の要素を柔軟に取り入れることで、より広い範囲で技術や知識を見ることができるようになります。技術や知識の持つ複雑さを認知して、解消していく手がかりになります。

■関心は正しさの指針では無い

 関心の高いものを勉強するのは楽しい。しかし、人間が関心を向けられる範囲というのは、意外と狭いものです。モチベーションが高まった状態なら、思うより簡単に知り尽くしてしまうことができます。伸び悩むことの多い人は、そこで止まってしまいます。

 何かを知ることで、新たな関心は起きてきます。L-GAIMでいう"外"や"無"を切り捨てないことで、見える範囲が広くなります。見える世界観が深くなり、モチベーションを保ちやすくなります。また、見える範囲が広い方が、習得したスキルや知識も自然と深くなります。結果として、短時間で高いスキルと深い知識が得られます。

 一般的に、仕事や学校の勉強では逆のアプローチが取られます。本当に時間を有効に使うには、このL-GAIMをバランスよく取り入れていくことだと思います。また、技術や知識の習得だけではなく、人の話を聞くときもL-GAIMを意識すると聞き上手になれるのかもしれません。

 自分の思うより世界は広い。そして、見えないところに素晴らしいものがいっぱい転がっているのだから。

~おまけ~

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