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就業(現場)力向上カリキュラム - ビジネススキル編(2)

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 前回、就業(現場)力向上カリキュラム - ビジネススキル編(1)では、4W1Hでの整理方法についてお伝えしました。

 今回はその続きです。

■本カリキュラムの全体像

 文字だけでお伝えしてきましたので、図を使って一度俯瞰して観ていただきたいと思います。

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■What(タスク)とHow(手段)

 WhatとHowは階層構造になります。カリキュラムの内容である就業活動を例に整理してみます。

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 ポイントは、上位タスクと下位タスクがWhat(目的)とHow(手段)で連鎖していくということです。

 例えば、採用されるという目的(What)を実現するためのタスクが、エントリーシート対策(How)を練ることになりますが、エントリーシート対策という目的(What)を解決するための手段(How)が志望動機や自己PRを練ることになります。

 また、下位タスクであるWhatやHowにおいても、同階層レベルのWhyやWhoなどを関連付けて整理することで、企業側が求めている一貫性(論理性)を醸成していくことができます。

■自分を知ることとスキルを高めること

 上図で4W1Hと「自分を知ること」、「スキルを高めること」の関連を定義しました。「現場を知ること」で、その動機や背景、期限を明確にします。

 次に明確にされた命題を解決するために自分ができることを定義していきます。それがWhatとHowです。

 そして、最良なHowを導くためのスキルがテクニカルスキル(専門能力)です。IT業界でいえば、設計スキルと実装スキルです。

 今現在の自分に現場で通用するどういうテクニカルスキルがあるのか、よく分からない人はセンスがあると思います。なぜなら、高度な情報処理資格を有していたとしても、その現場で通用するとは限らないからです。どうしてもその現場で仕事をしてみないと分からない部分が多くあるのが事実です。そのためにもインターンシップや企業訪問を通じて積極的に仕事に関わるチャンスを獲得し、就社前に自分のできることを増やしておいてほしいと思います。

 そして、テクニカルスキルを望まれているようで、実はビジネススキルを望まれている場合が多いのも事実です。

 例えば、「ある機能テストのテストクラスを実装しておいてください」のような仕事の依頼をされたとします。

 まず、「ある機能」とはどういう機能なのか、現場では説明してくれることの方が少ないと認識する必要があります。そのため、機能一覧のようなドキュメントを依頼者に提供してくれるよう質問したり、その機能と関連する画面や帳票はどれなのか、また依頼された機能と相関する機能はどれなのかなどを確認することで、その依頼のWhyを整理します。

 次にその機能は誰(Who)が使うものなのかを認識します。それによりテストの項目や視点が変わるからです。そして、いつまでに(When)その機能テストを完了させる必要があるのかを確認します。期限次第でテストの範囲や内容を変える必要があるからです。

 このようにして、確認が終わったらテストの目的(What)とテストの実施方法(How)を明確にして、自分ができることと他人にお願いしなければ終わらないことに切り分けます。他人にお願いすることも将来的には自分でできるようになるようスキルを高めていく必要があります。これは中長期的な視点です。

 現場においては、短期的、中長期的な視点が混在するケースが多くありますが、優先することは「短期的」な視点です。その時点での問題点を解決することが、その状況では最も重要だからです。

■次回予告

 最後までお読みいただきありがとうございます。次回は、テクニカルスキルについてお伝えしたいと思います。

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