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顧客(利害関係者)について考える

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はじめに

 前回、「仕事を獲得する秘訣」をお伝えすると予告しましたが、まずは仕事そのものの目的の対象である顧客(利害関係者)について考えてみたいと思います。

■顧客の定義

 顧客といっても人それぞれな部分がありますし、自分自身の立ち位置によっても認識が変わってくると思います。そのため、今回は以下のような商流を前提としたメンバーという立ち位置で考えることにします。

  • エンドユーザ
  • システムインテグレータ(ここのメンバー)
  • ソフトハウス

 その上で、顧客は以下のように分類できると考えられます。

  1. エンドユーザ(システムで費用対効果を判断する人)
  2. エンドユーザ(システムを使う人)
  3. エンドユーザ(システムを運用する人)
  4. ソフトハウス(開発をリーディングする人)

 ここでソフトハウスを「顧客」と定義しましたが、価値あるシステムを創造してもらうという意味で、わたしは顧客であると考えます。

 しかし現実的には、少なくともわたしがシステムインテグレータで仕事をしていたときは、そう認識されている人は見受けられませんでした。背景としては、エンドユーザへの提案活動や数々の調整業務で工数を取られてしまうなどの事情はあるとは思いますが、最終的にエンドユーザが最も価値を感じる成果物は、ここで挙げているソフトハウスが「創造するモノ」であると思います。

■システムインテグレータの役割

 とはいっても、モノづくりが最優先されるものといいたいわけではありません。有意義に使われてナンボです。そのため、システムシステムインテグレータの役割は、

  a. エンドユーザの意向をソフトハウスに正しく伝えられること
  b. ソフトハウスの力量を図れること

にあると考えられます。

 一般論として(わたしが携わってきた)システムインテグレータは、ハードウェアやネットワークの構成を設計するスキルはある程度持っていますが、それらを活かすソフトウェア設計、業務分析のスキルが低いように感じます。

 そもそも、目的(ソフトウェアで実現すること)ありきでシステムを構築するわけですから、それらは非常に重要なファクタであるわけです。

■メンバーが目指すべきこと

 で、システムインテグレータのメンバーという立ち位置で仕事に貢献しようと考えるならば、

  1. エンドユーザが具体的にどういう価値(コスト削減金額など)を実現したいのか(定量的効果の裏付方法)
  2. エンドユーザが何をしたいのか(業務分析)
  3. エンドユーザが運用するシステム上どういう問題があるのか(運用設計)
  4. ソフトハウスはエンドユーザの要望を満たすスキルを持ち合わせているのか(成果物分析)

という能力を磨いていく必要があると考えています。

 これらをメンバーが知る必要はないという考え方もあるかと思いますが、意識している人が将来リーディングができる人になっていく割合が高いため、メンバーの段階で意識して研鑽していくことが重要であると考えます。そして将来的に真の意味で顧客のためになるスキルをもったエンジニアになっていくのではないかと考えています。

■まとめ

 今回はシステムインテグレータのメンバーという立ち位置でお話ししましたが、エンドユーザやソフトハウス、マネージャーやリーダーなどの立ち位置ごとに役割は違ってくると思います。

 しかし、結局は「誰のため」「何のため」という普遍的な価値観は共通していると思います。まず顧客について熟慮し、顧客のためになることを愚直に継続する。それに尽きると思います。

■次回予告

 今回顧客のためになることを愚直に継続すると書きましたが、次回以降具体的な方法をお話したいと思います。その方法がプロの技術であり、秘訣であると考えています。ちなみに今後週1ペースで更新する予定です。

Comment(2)

コメント

インドリ

良いコラムですね。勉強になります。
次回が楽しみです。

ビガー

インドリさんどうもです。

個人的にレイアウトが崩れていて無念です。確認不足。。
今後も直球勝負でいきたいと思います。たまには変化球も加えたいな。

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