働いている世のエンジニアの手助けになることを願う独り言

知ったかぶりエンジニアの憂鬱 ~最新技術や用語との戦い~

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エンジニア歴が長くなると、年々増えていくのが「新しい技術のキャッチアップ」と「知ったかぶり力」だ。いや、知ったかぶりを推奨するわけではない。
しかし、最新技術の話題が飛び交う現場で、「それって何ですか?」と聞く勇気が持てないタイミングもありますよね。

毎年繰り返される「知らない技術」の洗礼

新しい技術、ツール、プログラミング言語、フレームワーク......。IT業界では毎年のように新しい単語が生まれる。昨年は「Web3」、一昨年は「ゼロトラスト」、その前は「マイクロサービス」......と、まるで流行のファッション用語のように新しい概念が飛び交う。

そして、新しい技術が話題になったとき、運悪くそのタイミングでトイレに行っていたり、集中して作業していたりすると、その技術について初めて知るタイミングを逃してしまう。こうなると、知ったかぶるしかないのだ。「ああ、あれね。最近話題ですよね」と言いつつ、頭の中では「(やべぇ、なんのことだ)」と焦りながら、会話の文脈からなんとかヒントを得ようとする。

知らないことがバレる恐怖

技術の進歩が早いIT業界では、知らないことを知られるのが怖い。特にベテランエンジニアともなれば、「え、〇〇さんってあの技術知らないんだ...大丈夫かな...」と思われる恐怖がある。「いや、もちろん知ってるけどね」風を装いながら、脳内をフル回転させて情報を補完しようとする。

しかし、後から冷静に調べると「なんだ、これって昔からある技術の焼き直しか......」と思うことも多い。たとえば、「Serverless」が流行ったとき、「すごい未来的な技術に違いない!」と思いながら調べたら、「要はPaaSをもうちょっとおしゃれに言い換えただけじゃないか」と気づいたりする。

プログラミング言語も流行は繰り返す

「最新のプログラミング言語」と聞くと、何か革新的なものを期待してしまう。しかし、結局のところ「文法が少し違うだけで、やってることは一緒」だったりする。Pythonが流行ったときも「書きやすいスクリプト言語だな」と思ったし、Goが流行ったときも「C言語にモダンな要素を足した感じか」と思った。

「新しい言語が出るたびに、ちょっと触っておかないと時代に取り残される......」と焦るものの、全てに手を出すのはしんどい。若手エンジニアがRustの良さを熱弁しているのを横目に、「よし、もうちょっと流行ってからやろう」と後回しにする。

繰り返される流行と自分への言い訳

技術の流行はファッションと同じだ。Webデザインでフラットデザインが流行れば、そのうち立体的なデザインが再評価されるし、シングルページアプリケーション(SPA)が主流になったかと思えば、SSRやSSGがまた脚光を浴びる。

ただ、ここで正直に言うと、ここで使ってる用語や理解もちょっと不安になっている自分がいる。「SSRってStatic Site Renderingのことだったよな......いや、Server-Side Renderingか?」とか、「SSGはStatic Site Generationで合ってたっけ?」と細かく調べながら書いている。特に新しい概念やバズワードは、一見すると馴染みがあるようでいて、実際の意味や実装が微妙に異なることも多い。調べれば調べるほど「なんだ、言葉が変わっただけか」と思う一方で、「いや、やっぱり新しい技術なんだよな」とも思う。

結局、「昔からある技術の焼き直し」を理解しながらも、毎年最新技術を追いかけるしかない。それでも「技術トレンドに遅れないようにしないと!」と必死でキャッチアップしている自分に気づき、最後はこう思う。

「まぁ、結局エンジニアに限らずどこの業界もそういうもんだよね...」

そして今日もまた、新しい技術の話題に知ったかぶりしつつ、夜になってこっそり調べるのである。


どこかで、エンジニアの価値を少しでもベースアップする手助けが出来てれば幸いです。

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