本気で予想する2026年のAI事情ー「便利」の次に来るのは、たぶん"人間の覚悟"
ITエンジニアとして20年。
ガラケー全盛期、IE6、Flash、jQuery全盛、クラウド移行、スマホ最適化、DXブーム......。
数えきれない「これからは◯◯の時代だ」を見てきたが、正直に言うと、AIだけは毛色が違う。
2024〜2025年は「AIすごい」「仕事がなくなる」「いや使いこなせば最強」という議論で溢れた。
では、2026年はどうなるのか。
未来予測というより、現場を知るエンジニアの"肌感"予想をしてみたい。
① AIはさらに賢くなる。でも"万能感"は消える
2026年のAIは、今より確実に賢い。
コード補完、設計レビュー、文章生成、画像・動画生成...精度は上がる。
ただし、不思議なことに
「AIすげえええ!」という感動は今より減っているはずだ。
理由は単純で、人間は慣れる。
最初は魔法に見えたものも、3ヶ月で「ちょっと気の利く同僚」になる。
たぶん2026年には、
「AIが書いたコード?うん、まぁ70点」
「この提案、AIっぽいよね」
みたいな会話が普通に飛び交っている。
AIは進化するが、人間の感動値はインフレしない。
これは技術史あるあるだ。
② 「AIを使える人」より「AIに任せられる人」が強くなる
2026年、差がつくのは
AIをどう使うかより、どこまで任せられるかだ。
・全部自分で確認しないと不安
・AIの出力を信用できない
・結局手直しが多い
こういう人ほど、実はAI時代で疲弊する。
逆に
「この領域はAIでOK」
「ここは人間が見るべき」
と線を引ける人が強い。
エンジニア的に言えば、
AIは"万能関数"ではなく、ライブラリ。
仕様と限界を理解している人ほど、怖がらずに使える。
③ コーディングは減る。設計と説明は増える
2026年、コードを書く量は確実に減る。
その代わり増えるのは、
-
要件を言語化する力
-
曖昧な要求を構造化する力
-
「なぜそうするか」を説明する力
つまり、「人間側の"思考の整理力"」だ。
AIに
「いい感じに作って」
は、2026年でも通用しない。
結局、
AIに正しい質問ができる人 = 設計ができる人
という構図は変わらない。
④ 「仕事が奪われる」より「雑音が減る」
よく言われる「AIに仕事を奪われる論」。
2026年の現実は、もう少し地味だと思う。
奪われるのは仕事というより、
どうでもいい作業・無駄な確認・惰性の資料作り。
逆に言うと、
「考えなくていい仕事」が減り、
「考えないと進まない仕事」だけが残る。
これは、楽になる人と辛くなる人の差が激しくなる世界だ。
⑤ 2026年、エンジニアは"AIの上司"になる
一番しっくりくる表現はこれだ。
2026年のAIは、優秀だけど空気が読めない部下。
指示が雑だと盛大にズレる。
レビューしないと平気で変なことをする。
でも、上手く使えば爆速で仕事を終わらせる。
つまり求められるのは、
プログラマーというよりマネージャー気質。
おわりに
20年エンジニアの結論として言うなら、
2026年のAIは「脅威」でも「救世主」でもない。
ただの、めちゃくちゃ優秀な道具だ。
怖いのはAIじゃない。
変わらない自分の思考停止だ。
そして多分、2026年もエンジニアはこう言っている。
「AI、便利だよね。でも最終的に決めるのは人間だよね」
──この台詞、たぶん10年後も言ってる。
どこかで、エンジニアの価値を少しでもベースアップする手助けが出来てれば幸いです。