ワークライフバランスって何だろう?【前編】
前回、「ワークライフバランス追求型キャリアアップ」をうたったからには、「そもそもワークライフバランスって何だろう?」という基本的なテーマについて語る必要があるでしょう。
「ワークライフバランス」という言葉は、もうすっかりおなじみになった感がありますが、「きちんと説明してほしい」と言われるとなかなか一言では表しづらい言葉かと思います。
特に女性の生き方、働き方が中心に語られることも多く、またわたしたちが転職のお手伝いをする中でも、単に労働時間を短くすることだと誤解している人も少なくないと感じています。
昨年末に政府が中心になって官民で策定した「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」では以下のように規定されています。
仕事と生活の調和が実現した社会とは、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」である。
ただ労働時間を短くしただけでは、「やりがい」や「充実感」を得ることができず、生活ばかりにバランスが偏った状態になってしまいます。
かと言って、「責任ある仕事」をするためには、多忙な業務を受け入れて、生活を犠牲にしなければいけないというイメージがありませんか?
憲章では、例えば、仕事だけに身をささげられない育児中の人たち(もちろん、男女問わず)でも、責任ある仕事に取り組むことができる社会の実現を目指しています。
これまでわたしたちが転職のお手伝いをさせていただいた方の中には、仕事と生活のどちらかを犠牲にしなければいけないと思い込んで苦しんでいる方がいらっしゃいました。
次回は実際のエピソードを交えて、ワークライフバランスについての考察を続けたいと思います。